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花月夜れん
626
ばたっちゅ
20,645
ルナールさん達のおかげで、何だかんだいってシュキュウと意思の疎通がはかれた気がする。お互いにしっかり理解し合うのは、ボクの嗜好が歪んでいるせいで永遠に無理だとは思うけど、それでもまぁ離婚だけは回避出来そうだ。……でも、申請されても受け入れる気は微塵も無い事は、流石に声を大きくして言えないけども。
「だからさ、ボク等はこれから(心は)ゆっくり夫夫になっていいこう?」
「……はい。ゆっくり、と」
ちょっとホッとした感のあるシュキュウの声が、耳に心地いい。
体の方はこの後即、一気に夫婦らしく深い関係に持ち込みたいんだけど、それはわかっていないっぽい感じが、またゾクゾクする。
(さてと、いい感じに話も済んだし、早速縛っちゃおうかな?目隠しは……箱の中に用意済みだけどダメだ。あの大きな瞳で睨まれたらそれだけでもボクはイケるって思うくらいに好きだから、そこは晒しておきたい。ヤモリらしい笑ったような口からの罵倒は性格的に期待出来ないから塞いじゃってもいいかもしれないけど、初めての時くらい、喘ぎ声を聞きたい気もする。あれ?……これじゃぁなんか普通の交尾っぽいな。でもまぁ、それも一回目ならアリか。いきなりボクの趣味嗜好のみで突き通したら、それこそ逃げられちゃいそうだしな)
んー……と唸り、ニヤニヤと笑ってしまいながら悶々と考える。
『さて、どうやってここからそういった雰囲気に持ち込もうかな』とボクが悩み始めると、『話し合いはこれで終わりだろう』と思ったのか、シュキュウが「上に戻って、ご飯にしませんか?」とスローテンポながらも、穏やかな声で言ってきた。
「お腹空いたの?」
「……いえ、ワタシは味見で少し食べましたから。でも、クイネさんはまだですし」
「シュキュウが平気なら、ボクはまだいいや」
目の前のご馳走の方が食べたいから空腹は我慢出来る。むしろ、コレを食べられないままでいる方が心が飢えて死んでしまいそうだ。
「でも……それだと、体に悪いですよ?」
気遣いが心に染みる。でも——
(だ!無理です、もう我慢出来ませんっ)
そう思ったボクはシュキュウの腰に抱きついたままである事をいいことに、頭の位置をずらし、股間に頬ずりをしてみた。
「ひぅっ!」
変な声をあげて、シュキュウの背筋がぐっと伸びた。いい感じにモノを刺激出来たっぽい。でも硬さなどまだ無くって、あぁ攻めるならココかとわかる程度だ。
「ク、クイネさん?……あの、何を……?」
スリスリと、頬ずりをし続けるのがちょっと楽しくなってきた。でもシュキュウは戸惑うばかりで、何をボクが期待しているのかまだわかっていないっぽい。
わかっていなかろうが体は正直で、ピクピクとシュキュウの体が震えたりはしてくれる。
「んっ……あ、あの、あまり、その……」
吐息混じりの声でそう言いながら、シュキュウがボクの肩をそっと押してきたが、強くは出来ないみたいだ。強気に出て嫌われたくないという感情が邪魔しているのかもしれないが、それはそれで嬉しいだけなので、どっちの反応をされてもボクをただ喜ばせるだけなんだから好きにしたらいいのに。どうせボクも好きにしちゃうんだから。
「イヤだった?」
背中側に回している手を服の中に入れて、背中を撫でる。全身が鱗みたいな肌で、触っていてとても気持ちがいい。見た目は冷たそうなのに触れるとちゃんと人肌の体温なのが、ギャップがあって更にハマる。いつまでも触り続け、撫でて、傷モノにして、ボクだけのものなんだって実感したくなる。
「そういう訳では……。あ、でも、せ、背中は……あまり、えっと……」
声も体も震えているが、逃げないでくれるだけでもちょっとボク等の距離が縮まった気がする。ルナールさんのアドバイス通りに話し合ってみて本当に良かった。後は気絶されないといいけど……それだけが不安だ。
「背中は気持ち悪い?ボクなんかに触ってなんか欲しくない?殺したいくらいに、嫌悪しか感じなかったりする?」
自分で言っていて声が弾んでしまう。そう思われてたら、嘲られたらどうしようって考えるだけで背中にゾクッと甘い痺れが走った。
「……そ、そんな、訳は……くっ」
背骨に沿って指を這わせると、シュキュウが甘い声を出すまいとして口を引き結んだ。
(か、か、可愛いぃぃぃっ!)
ボクのする事に対し、必死に耐える顔に快楽を感じる。睨んだような顔をするシュキュウを鎖や縄で縛って無理矢理に交尾したいって今までは思っていたはずなのに、気持ちいいクセに、必死にそれを誤魔化そうと耐える姿に劣情を感じる。そのせいでシュキュウの背中に爪を立ててしまい、「くっ」と痛みに耐える声を出させてしまった。
「ごめん!すぐに治すから、うつ伏せになって!」
「え?あっ——」と、戸惑いの声が聞こえたが、構わずにソファーへと押し倒し、シュキュウをうつ 伏せにさせた。バッと着ている服を捲ると、思った通り背中に爪で引っ掻いた跡がくっきりと残っており、うっすらと血が滲んでいた。
「……うわぁ、エロッ」
鱗にオイルランプの淡い明かりがあたり、虹色に輝いてとても綺麗だ。左右に四本ずつの赤い線と滲む血がボクには淫靡なものにしか見えない。指や舌を入れて傷を抉り、消えない跡にしてしまいたい衝動を感じたが、その気持ちは必死に押し殺した。
「あ、あの、そんな傷は放置で……」
軽くこちらに振り返り、おどおどした顔でシュキュウが言った。
「ダーメ。大事な奥さんの肌は綺麗にしてあげたいからね」
体を倒し、シュキュウの背中に口付ける。手をかざすだけでも傷なんか魔法で治せるけど、やるならやっぱり脚の時みたいに舌で触れたい。また頭ん中がいっちゃって、やり過ぎない様にだけは気を付けよう。今回はもっと美味しい思いを出来るかもしれないし、出来る方向へと持ってもいきたいから。
「じっとしていてね、声はいくらでも出していいよ。ボク以外に誰も居ないし、外には絶対に聞こえないから恥ずかしくないよ」
舌を這わせ、吐息混じりに囁く。緊張しているのか、シュキュウの体がガッチガチに固くなっていて、ずっと小刻みに震えている。このままじゃまた気絶しちゃうかな?気付けの魔法で叩き起こすとか……今日だったらしちゃうかもしれない。
「綺麗な肌だよね。ずっと思ってたよ、早く触れたいなって」
手の甲で優しく撫でながら、傷口に沿って舌で癒しの魔法を施す。白い煙が軽くたち、赤かった爪痕はゆっくりと背中から消えていった。
「はっ……あ……っ」
シュキュウの手に力が入り、つくった拳から血が滴る。声を耐え、爪が皮膚に刺さったみたいだ。
「いくらでも声をあげてって言ったのに。あーぁ、こんな傷まで作って……ダメだよ、ボク以外が傷付けるだなんて」
握っている手を後ろに引っ張り、両手首を手で押さえつける。ギョッとした目を向けられ、ボクは笑みを返した。
転移魔法を使い、部屋に置いてあるコレクションボックスから革製の拘束具を取り出す。音も無くボクの手の中に現れたそれを見て、シュキュウの顔が青くなった。
「あ、あの……それは?」
「ボクのシュキュウを傷付けたお仕置きに、ちょっと拘束しておこうかなって」
両手首に革製の拘束具を巻きつけ、金具をとめる。左右を繋ぐ鎖はとても短くって、シュキュウは後ろ手になったまま腕を動かせなくなった。
血の滲む掌にも舌を這わせて傷を治す。働き者の手はちょっと荒れていて、ボクの為にここまでしてくれているのかと思うと、とても嬉しくなった。
「……っ」
シュキュウの強く引き結んだ口元が羞恥で震え、顔が赤い。そんな顔をもっとよく見たくって、ボクは彼の体を起こし、ソファーにきちんと座らせた。
「あ、あの……流石に、これは……」
脚をモジモジとさせて、シュキュウが顔を逸らす。目を合わせる様にボクが顔を近づけると、瞼をギュッと強く瞑られれしまった。
眦に涙がたまり、限界を超えて頰を伝う。悲しくって流した涙では無いと雰囲気からわかり、ボクはその涙の粒を指でそっとすくい取った。
「罵倒してくれてもいいんだよ?『縛るなんて気色悪い』とかさ」
「そ、そんな……思ってもいない、事は……」
ブルブルと頭を横に振り、シュキュウが否定する。じゃあ、流石にここまでしたら罵倒してくれるかな?と、ボクは床に正座をし、シュキュウの左足に履く靴と靴下を脱がせた。
裸足に顔を近づけようとすると、力が入り、逃げられそうになった。でもボクの方が力は上なので難なくそれを阻止し、足の甲にチュッと音を立ててキスをする。
「き、き、汚いので、ダメですっ!」
必死に訴える声が上擦っていて可愛らしい。
「ダメだよねぇ、うん。だからさ、ボクのを靴で踏んでよ」
「……ぇ?」
「ココ」
シュキュウの足を手で導き、トラウザーズの中で窮屈さに苦しむボクの屹立の上に乗せる。すると途端にいつもの眉間にシワの入ったなんとも言えぬ険しい顔付きをボクに向けてくれた。
嬉しくってつい叫んでしまった。
真正面から、しかもこんな状況下でそんな顔を向けてくれるなんて、もう夢みたいだ。ずっと憧れていたシチュエーションにテンションが上がり、シュキュウの裸足に何度も頬ずりをした。
恍惚な表情を浮かべ、シュキュウのトラウザーズを捲り、細い脚を下から上に撫でていく。もっと強く踏み付けて欲しい所だが、片手では足を除けられない様に押さえつけるだけで精一杯だった。
「へ、変ですって……こ、こんな……んっ」
「うんうん!そうだね!ボクもそう思うよ」
「じゃ、じゃあ……」
「でもダメ。足の指を舐められたくなかった、もっときちんと踏んでくれないと」
「そ、それは絶対に……痛いです。痛いことなんか、クイネさんに……し、したくない」
(ボクが『痛い』って感じるまでなんかシュキュウじゃそもそも出来ないだろうからお願いしてるのになぁ……残念だけど、今日は諦めるか)
「わかった。優しい奥さんのお願いだから、今日は諦めるね。でも、次にボクがする事から逃げないなら、だけど」
足元から視線だけをシュキュウに向けると、ひどく困った顔をしながら頷いてくれた。
「いい子だね」
目元に弧を描きボクが笑うと、シュキュウの顔色が悪くなる。失敗した!と思っているのがありありとわかったが、止める気など無い。
脚を開脚させて、間に入り、閉じられない様に太ももの上に腕を乗せる。さっき脚をモジモジと動かしていたから『もしや』と思っていたが、案の定股間が膨らみ、苦しそうになっていた。
「あ、あ……すみません……ごめんなさいっ」
何に対して謝罪しているのかわからない。ボロボロと涙を零されたが、可哀想だとはどうしても感じず、ボクは容赦無くトラウザーズのボタンを一つづつ外していった。
「ダメ、ダメです……っ」
首を横に振られたが、手を止めたりなんかしない。ご馳走は目の前で、今更ここで『待て』なんかするはずが無かった。
「——っ!」
下着をずり下ろし、怒張するモノを目の前に晒す。初めて見たシュキュウのモノは色素がとても薄く、お腹や脚の肌色と大差がない。ヒクヒクと動くソレは他の肌とは違って鱗がなく、つるっとしていた。
「……わぁぁっ」
ボクとはちょっと違うモノを前にして、歓喜の声をあげてしまった。物珍しい気持ちと、待ちに待ったモノを見られて嬉しい気持ちとが入り混じり、感想が言葉にならない。
「ごめんないさい!ごめんなさいぃぃっ」
泣き止む気配なく、シュキュウが謝罪を口にする。
「なんで謝ってるの?」
「だって、だってっ——」
口を引き結んでしまい、続きの言葉がシュキュウの口から出てこない。
「『ココが、こんなふうに大きくなっちゃっててゴメン』的な?」
切っ先から垂れ出す先走りを指で撫でながら訊くと、シュキュウが必死に何度も頷いた。
「……ボクなんか、君に股間を足蹴にさせたのに?交尾しようとしてるんだから、こうなってくれない方が悲しいんだけども」
「あ……」
あぁ、それもそうかってシュキュウの顔に書いてあるけど、言葉は出てこなかった。
そんな奥さんも可愛いなぁと思いつつ、体格によく合ったサイズの屹立をボクが口に含むと、「ダメェェェ!」とシュキュウが大声で叫んだ。
何だ、そんな声も出せるんだ、と感心しつつ、唾液で満たした口内にある屹立を舌先で撫でるとシュキュウが身をよじって嬌声を堪えた。今度は舌とか唇とか噛まないといいけど……と少し不安になりつつも、屹立の根元を手で握り、上下へと動かす。口からも出し入れしつつ、手と口とで反対の動きをすると、流石に耐えられないのかやっとシュキュウが色香のある声をあげ始めてくれた。
「んあぁ!……くっ……ぃぃっ」
堪えようとするが、それでも我慢し切れずにこぼす声は悦楽に満ちていて、腹の奥にとても響く。いくらでも、ずっとしたあげたくなるくらいに嬉しくなる反応をシュキュウは返してくれてた。
口があられもなく開き、赤い舌が唾液で濡れて酷く淫猥だ。肌は紅葉みたいに綺麗に染まり、恍惚とした表情をしている。ボクにしっかりと見られている事に気が付かないくらい頭が快楽で一杯なのか、腰が緩くだが動き、もっともっととおねだりしているみたいだった。
会陰部まで手を出し伸ばすと、双丘に隠れる蕾からも蜜が流れ、伝ってきたものとでぬるっとした。ぬるつく蜜を指に絡ませ、蕾もそっと撫でる。すると、シュキュウは後ろにまで触られた事に驚いたのか、体がビクッと大きく跳ねた。
「も、い……っ。く、く、口から、ぬいっ……でちゃっ」
なんとなく言いたい事はわかったけど、『無理を言うな』って思った。飲まないと言う選択肢は無いだろ。こういった時の『やめて』は『そのままで続行でお願いします』に違いない。そう勝手に判断し、言う事も聞かず、追い立てる様に行為を続ける。だって、ボクだったら是非そうしてもらいたいし。
ぐっと少し怒張が質量を増したと思ったら、口内が苦い味のする液体でいっぱいになった。
「あぁぁっ!」
シュキュウが切なそうな声をあげ、後ろ手に拘束されたままの体を前に倒す。また意図せず頭突きが飛んでくるのかと少し焦ったが、シュキュウは苦しそうに浅い呼吸を繰り返し、ボクの口の中に全ての精を吐き出してくれた。
ヒクヒクと震える屹立から少しずつ硬さがなくなっていく。ゆっくり口内から抜き取ると、ボクは口の中を満たす白濁液をごくっと全て体の中に飲み込んだ。
「……うん、全然平気だ」
いくら好きな人のモノだろうが、『こんなもん飲めるんだろうか?』と少し思っていたけど、嫌悪感も無いし、むしろちょっと嬉しかった。自分の行為の結果、最高潮に気持ちよくなってくれた証を自分の一部にできたんだと思うと、むしろ興奮する。
「あ、や、そ……そんな……あわぁぁぁっ」
泣き過ぎて目元がちょっと腫れてきている感のある瞳を震わせ、シュキュウが複雑そうな心境丸出しの顔をした。
「気持ちよかった?初めてだったから自信無かったんだけど」
「……これ以上、上達は……しないで下さい」
プイッとそっぽを向かれてしまった。けど、この感じはまんざらでも無かったんだろう。
「それは約束出来ないなぁ。これから沢山するんだしさ」
「たくっ……」
ボクの言った言葉が思いっきり刺さったのか、一瞬だけシュキュウが目を見開いた。
「あ、ダメ!気絶だけは、今日はダメ!」
ぐらっと横に揺れた体を抱きとめ、軽く気付けの魔法をかける。
「……あ」と言いながらシュキュウが意識を取り戻してくれたので、ボクはほっと息を吐き出した。
「続きは、お互い初めてだし……ベッドに行こうか」
抱きとめたついでに、耳元に顔を寄せて囁いた。また意識が飛ぶ気配があったので二度目の気付けを容赦なく施す。流石に今日はホントにダメ、ゼッタイ。
横抱きに抱えあげ、天蓋付きのダブルベッドまで運び、そっと寝かせる。天井の方に視線がいったのか、シュキュウのくりくりとした愛らしい瞳がクワッと大きく見開いた。
「あ、気が付いた?まぁ、これだけぶら下がっていれば、気が付かないはずないけどね」
「……こ、こ、この沢山の鎖は一体?」
問い掛ける声が震えている。想像出来てのことなのか、想像も出来なくっての問いなのか、わかんないけどまぁいいや。
「大丈夫ー、これで縛ったりなんかは流石にしないし、宙吊りなんかもするつもりも(今日は)ないよ」
シュキュウの体をうつ伏せにして、右と左の手首を繋ぐ短い鎖を取って、ひとまず自由にさせる。体をぐるっと回し今度は仰向けにさせると、ボクは再び、今度は前っ側で手首を鎖で繋いだ。
目まぐるしく、グルグルとうつ伏せだ仰向けだとさせたせいか、シュキュウの頭がくらっと揺れる。
「次は体起こすね」
脇に腕を通し、体を起こさせると、ボクはシュキュウをベッドの上に膝立ちにさせた。
陰部だけがトラウザーズから露出し、手首を皮の拘束具で繋がれた姿でのその姿勢はかなり卑猥だ。着ている服はシワがついてくたりとしているし、汗ばんで少し肌に張り付いている。赤く染まる頰に乱れる吐息まで追加される姿を正面で目にし、ぞくっとした快楽がボクの背中を走った。
鎖で繋いだ手首を持ち上げて、天蓋の天井部分から数多くぶら下がる無骨な鎖の先にあるフックへと引っ掛けた。
「いやっ!」
自分の今の状態が恥ずかしいのか、シュキュウが声をあげて逃げる様に体を捻った。
「いや?ボクの事嫌いになった?なった?」
「え……あ、いえ……それは……」
返事に困った感があり、シュキュウが体を後ろに軽く引いた。
「嫌いになってもいいし、好きなままでもいいけど、止めたりする気も無いから。あ、気絶はせずに付き合ってね」
ボクがにっこりと微笑むと、「嫌いとか……には、でも、えっと……この格好は?」とシュキュウが戸惑った顔をこちらに向けた。
シュキュウの正面でボクも膝立ちになり、自分の穿くトラウザーズの前を緩め、下着と共に下げて今にもはち切れそうな屹立を晒した。
(奥さんにボクの一番恥ずかしい姿を見られている!)
——そう思いたかったのに、残念ながら目をギュッと強く瞑られれしまい、見ていてくれてすらいなかった。
無理矢理瞼を開けてしまう事も出来なくはないが、そこまではしたくない。ならばもう、目を開けて状況を確認したくなるようなことをしてしまおう!
子鹿みたいに震えるシュキュウの腰を抱き、回復魔法をかける。
「……え?」
シュキュウが戸惑うのも構わず自分の屹立と一緒に握り込むと、切っ先から溢れる先走りの蜜を指に絡ませ、互いのモノを両手を使って擦り始めた。
「気持ちいい……?シュキュウ」
「んくっ……何を、して?……んっ」
瞼を閉じているせいで状況が読めず、シュキュウが焦った顔をボクに見せた。でもまだ目は瞑ったままで、このくらいの刺激じゃボクを見てくれるには至らないみたいだ。
(残念……じゃあ、これは?)
首に軽く噛み付き、舌を這わせる。優しくゆっくりと、唾液を垂らしながら頰を目指していく。
「何だと思う?目を開けて、ボクが何をしているのか確認して見たら?」
手を動かすのを止めずにいると、一度快楽を知った体なおかげか、シュキュウが甘い吐息を我慢出来ずにもらし始めた。腰も緩くだが動き、挿入するみたいな腰つきになっている。自分以外がおこなう刺激が加わるせいで、ボクも気持ちがいい。
「あ、あぁ……はぁっ……」
口を大きく開けてシュキュウが体を震わせる。だけど、意地でも目を開ける気は無いみたいだ……残念。
(じゃあもうこっちしかないかなぁ……)
互いの屹立を握る手を離し、シュキュウの肉の薄いお尻を鷲掴みする。体をよりくっつけ、屹立を挟み込み、刺激し続けた。
「シュキュウの肌はひんやりとしていそうなのに、とても温かいね」
柔らかい髪に頬ずりをしたいけど、上に上がる腕が邪魔でちょっとやり難い。
双丘の間に指を入れ、蜜や精液、先走りの汁とで濡れる蕾を優しく撫でる。無理に指を押し込んでぐちゃぐちゃにかき混ぜたりは……本音ではしたいけど、しない。何事も初めてが肝心だ。これで『交尾は怖い、痛い』なんて思われでもしたら、この先の夫婦生活が破綻しかねない。性欲の強過ぎるボクとしては、やっと愛している相手との初経験を迎えたのだし、こういった行為も好きになって頂かねば。
屹立同士を擦り付けながら、蕾をゆっくりと解していく。指を一本、二本と入れられるまで柔らかくすると、シュキュウのナカに三本目の指を、時間をかけながら押し入れていった。
「あぁぁぁ!そ、ダメですっ……クイネさ……ぬぃっ……んあっ」
やっと目を見開き、口をぱくぱくとさせながら、シュキュウの体がガクンっと後ろに倒れる。だが、手首が拘束具で天井から吊るされて状態だったおかげで、彼の体はベッドに倒れずに済んだ。
「……ぁ……ぁぁっ……」
ヒクヒクと体を震わせ、虚ろな目を彷徨わせている。全身の体重が手首にかかっているのか、痛そうに赤くなっていた。互いの服が白濁液で汚れているのを見て、シュキュウが二度目の吐精をしてしまった事にボクは今更気が付いた。
「前立腺を撫でちゃったみたいだね。そんなに良かった?……嬉しいなぁ。あぁ、早く君のナカに挿入りたいや」
指を体内から引き抜き、シュキュウの背後に回る。力の入らない感のあるシュキュウの体を起こしてまたきちんと膝立ちさせようとしたが、無理なのか、彼の体が軽く前のめりになってしまった。
まぁ仕方ないね。でもまぁ、このままの方がちょっとだけお尻をこちらに突き出すみたいな体勢になっているので、むしろ好都合といえよう。
「シュキュウ、絶対に絶対に、今からは気絶しないでね」
細い腰を撫で、服の中に手を這わせながら念を押す。
トラウザーズと下着を膝まで下げて全てを露わにした双丘にボクの怒張する屹立を当てると、シュキュウが驚くほど怯えた目をボクの方へと向けてきた。
(え、あ、ヤバイ……そんな目で見られたら、挿入る前にいっちゃうよ!)
「怖い?怖いの?あぁぁぁ!可愛いっどうしようどうしようどうしよう!あぁぁ!」
興奮する気持ちが制御出来ない。どろどろにぬるつく自らの屹立をシュキュウの蕾に当てがい、ぐっと押し込む。ゆっくりと馴染ませながら挿れていこうと思っていたハズなのに、気持ちいいやら、怯える視線で心が踊るせいで全然出来ない。長年夢見ていた記念すべき瞬間だっていうのに、もう頭の中は真っ白で、この瞬間を覚えておける自信が無いレベルだった。
根元まで押し込み、最初っから自分本意に動いてしまう。
「シュキュウの……ナカは、すごく狭いね……あぁ、気持ちいいっ」
穿つのを止めぬまま、腰をぐっと掴んで囁くような声で言った。
「あぁ!うぁっ!」
肌と肌がぶつかるたびに、シュキュウが大きな声をあげる。互いの肌から汗が吹き出てきて、ラインに沿って垂れていく様がとても色っぽい。
「いい?気持ちいいの?ねぇ、教えてよ、シュキュウ。どこがいいの?どんな風に?ねぇねぇ!」
鎖のガチャガチャとした煩い音に混じってぐちゅぐちゅっと水音がたち、耳の奥までもが気持ちいい。
(あぁ……交尾って、こんなにも素晴らしいものだったんだ!)
ボクが激しく動くせいでシュキュウの手首を包む革製の拘束具が擦れるのか、ちょっと血が滲んできた。快楽で虚ろになる頭ではその血が美味しそうに見えてきたが、『デザートは後!』と自分に言い聞かせて、口を近づけるのは堪えた。
シュキュウの狭隘な蜜蕾に追い立てられ、気持ち良過ぎて頭が働かない。前立腺をボクに刺激し続けられるせいで快楽に溺れるシュキュウにギュッと屹立を抱き締められて、流石にボクにも限界がきた。
「ぅくっ!ん……」
(あぁ……すごい、めちゃくちゃ気持ちいいっ!)
シュキュウの最奥に挿入屹立がぐっと膨らみ、弾けて吐精する。小刻みに腰を振って全てを中出しすると、満足感たっぷりの顔でホッと息を吐き出した。
ボクと同時に果てたのか、頭がガクンと項垂れ、「あぁぁぁ……っ」と掠れる声をシュキュウがこぼす。ヒクつく屹立からは白濁液が、でも三度目のせいか勢い無く吐き出されていて、ベッドのシーツをべっとりと汚していた。
すごく辛そうな姿が、ボクのツボに思いっきり刺さる。
(可愛いなぁ……あぁ……)
そう思った瞬間、またボクの屹立が硬さをもった。
「ひぅっ!」
シュキュウがそれに気が付き、背中を逸らして声をあげた。
「む……も……おね……ぬぃ……あぁっん!」
「……『無理、もうお願い抜いて』?」
掠れてるわ、声が小さいわでシュキュウの言ったであろう言葉の内容に自信が無かったのだが、軽く頷いてくれたので正解だったみたいだ。
「んーダメ!もっとボクと沢山交尾しようねぇ。こんなに気持ちいい思いが出来るんだったら、朝までだって頑張っちゃうよ!回復魔法は得意だから、安心してエッチな事出来るさ。仕事前にはちゃんと起こしてあげるから、平気平気っ」
「む、無理ですぅぅっ!」
そう叫んだシュキュウの声は今までで一番力強く、ハッキリしたものだった。
翌朝はきちんと起きて……というより、ボクは徹夜でシュキュウを貪っていた。シュキュウの方は途中で気を失い、何をしてもぐったりと動かなかったのだが、ボクの方はといえば求める気持ちが微塵も治らず、回復魔法を使いまくってまで交尾を続けてしまった。
(睡眠姦も最高だったぁ♡)
朝だし、仕事の用意をし、ご飯を食べて仕事に行かないといけないが本音ではまだしたい。ってか、『満足』とか一生出来ない気がするってくらい、シュキュウとの初えっちは素晴らしいものだった。
ギュッーとシュキュウの体を背後から抱き締めて、「おはよう、朝だよ」と声をかける。回復魔法もついでにかけてあげると、シュキュウの愛らしい大きな瞳がパッと開いた。
「……あ。おはようございます、クイネさん」
顔を軽く後ろに向けて、ボクに対し挨拶をしてくれた声はよく通っている。散々恥ずかしい行為をされまくったせいか、この程度ならもう平気になったのかもしれない。
裸のまま、肩に頰を擦り寄せて「おはよう、シュキュウ」と返事をしたら、流石に照れてしまったのか、顔を真っ赤に染めて猫みたいに体を丸めてしまった。
「ご飯はボクが作ろうか?」
「い、いえ、ワタシが作ります」
そう言った後、少しだけ間があったが、シュキュウがぐるりと体をボクの方に向けてくれた。
「……えっと、あの……」
視線を彷徨わせながら、シュキュウがボクの首に恐る恐る腕を回してくれる。
「ワタシは……ちゃんと、あの……クイネさんを、ま、満足させ、られましたか?」
口元を震わせ、真っ赤な顔のままそんな事を訊いてくるもんだから『満足なんかしていませんけど、気持ち良かったから、ある意味では、満足ですっ』と正直に言いそうになったが、ぐっと堪える。
「当たり前じゃないか、奥さん相手にこんな沢山抱かせてもらえて、満足していないなんてあるハズ無いだろう?」
「よ、よかった……」
ホッとした顔をしたシュキュウの耳に顔を近づけ、そっと囁く。
「ねぇ。次は、シュキュウがボクの事抱いてみない?」
訊いた途端、シュキュウは限界を超えたのか気絶してしまった。
(んー!ボクららしい朝の始まりだね)
今日は人生で一番素敵な日となりそうだ。でもきっと、明日も明後日も——
【こぼれ話『意思疎通』・完結】
コメント
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クイネさんの視点で描かれる歪みきった愛情表現が、切なくもどこか胸に迫る回でしたね。ルナールさんのアドバイスを経て、それでも“夫婦としてゆっくり”と歩み寄ろうとする二人の距離感が、痛いくらいに伝わってきました。翌朝の「満足させられましたか?」というシュキュウの問いと、それを包み込むクイネの返しがもう…。お互いにしか埋められない隙間があるんだなあと、じんわりしました。素敵な作品をありがとうございます。