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るるくらげ
#ダークファンタジー
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「――も、申し訳ございません、旦那さま!」
部屋に招き入れられるなり、小間使いの娘は勢いよく、頭を下げる。
机の上に置かれた、小さなランプの明かりが娘の今にも泣き出しそうな、青ざめた顔を照らしつける。
「わ、割ってしまったお皿は必ず、弁償いたします。ですから、どうか……」
どうやら、娘は、昼間の失態を口実に折檻でも受けるのかと怯えているようだった。
わざわざ、こんな真夜中に?
それはそれで面白いかもしれん。
ベッドに寝そべったまま、高価な絹のガウンに包んだ脂肪を揺らしながら、グルブは喉の奥で小さく笑った。それから、じっとりとした目つきで、深くうつむき、小刻みに震えている娘の全身を眺め回す。舐めるように、じっくりと。
幼く、こじんまりとした顔立ち。触れれば折れてしまいそうな、か細い手足。
ほっそりとした華奢な体つきと小ぶりな乳房。そして、食い付き甲斐のありそうな、白く柔らかなうなじ。
ふむ。なかなか、よろしい。
微かに漂う娘の甘い体臭に鼻孔をひくつかせ、グルブは目を細めた。
この前、下町から連れてきた男の子も悪くはなかった。だが、育ち盛りの年頃のせいか、少々、固かった。
どうせなら、女の子のほうがいい。
器量は十人並みと言った娘だが、まあ、贅沢は言うまい。
そんなことを考えながらも、口の中に生唾が溜まってくる。
全身が熱くなるのを感じて、グルブは分厚い唇を舐めた。
「あ、あの、旦那様……」
主人が黙っていることに不安を感じたのか、小間使いの娘が涙声で言った。
「どうか、暇を出すことだけはお許しください。今、里に返されたら実家の父にどんな目に合わされるかわかりません」
「そんな心配をしていたのか」
両手を胸の前で組み合わせ、哀願する娘にグルブは微笑みかける。
今すぐにでも娘に飛びかかってゆきたいと言う、欲情をどうにか抑え込みながら。
「たかが皿の一枚や二枚。また、買えばよい。金なら腐るほどあるからな。だから、お前も下らないことで気をもむのはおよし」
「えっ、でも、……パーセルさんが」
驚いたような娘の言葉に、グルブは首を振った。
「この館の使用人をどうするかを決めるのは、このワシだ。執事長ではない。……お前を呼んだのは、ちょっとした頼み事があるからだ」