テラーノベル
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誰も俺をまともに見てくれない。だから、バカみたいに頑張ってみた。
空気を読もうと、声のトーンを変え、笑顔を作り、目を伏せて、誰かの邪魔にならないように。
だけど、それは全部、裏目に出た。
昼休み、女子のグループの輪に近づいたらすぐに冷たい視線。
「あー、あいつ今日も来た」
「なんで話しかけてくるの?キモい」
誰かが言った。
「お前さ、そういうとこがマジでキモいんだよ。誰もお前のことなんて求めてねぇんだよ」
何かを言い返そうとしても声が出ない。
口の中がカラカラに乾いて、喉が詰まる。
そして、なぜかいつも俺の身体を触ろうとするヤツら。
教室の隅、誰も見ていない場所で、ポケットの中からあの道具を取り出して……
「ほら、今日も使わせてやるよ。声出すなよ、分かったな」
俺の体は反応してしまう。
「んっ……あ……」
小さく漏れた声に嘲笑が返ってくる。
「おいおい、声まで出しやがって。キモすぎるだろ」
腕を掴まれて壁に押し付けられる。
「お前は身体も心も全部、みんなのストレス解消の道具だ」
そう言われて蹴られる。
痛みと屈辱が渦巻いて、俺の中で何かが破裂する。
でも、叫べない。
泣けない。
助けを求められない。
「俺が悪いんだろ……」
何度も頭の中で繰り返す。
「俺は汚れてる。俺は触れられるために生まれてきたんだ」
こんな俺を見て、誰もが安心する。
だから俺はここにいる。
それでも、どこかで叫びたい。
誰かに認めてほしい。
けど、そんなものはもう遠い昔の話だ。
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