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無名の灯 番外編

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無名の灯 番外編

131 - 第131話 消えるべき存在

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2025年09月03日

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教室の空気はいつも重くて、俺はその中で呼吸をするのが苦しかった。何度も、何度も努力した。

話しかけ方、笑い方、黙るタイミングまで考え尽くした。

それでも、すべてが裏切りだった。


放課後、誰もいないはずの教室の隅で、またあいつらが待っていた。


「なあ、今日はどうだ?声出てんじゃねえよ」


俺の体に無理やり触れられるたび、冷たい刃が心に刺さる。


「んっ……あっ……や、やめろ」


震える声が漏れる。けれど、それは彼らの娯楽のスイッチを押す音だった。


壁に押し付けられ、ポケットから何かを取り出す音。


「これ、今日もお前専用だ」


俺は抵抗できず、体は反応してしまう。


「あっ……んっ……」


「やっぱりな、俺らの好きにされるために生まれてきたんだよな」


罵倒が耳を引き裂く。


蹴られ、叩かれ、弄ばれる体。

痛みは次第に感覚を溶かし、心はカラッポになっていく。


けれど、心のどこかで小さな灯が消えそうで、でも消えきれずにいた。


「俺は存在してちゃいけないんだ」


「汚いんだ」


自分を呪い、汚物のように扱われることに慣れてしまった。


こんなにも壊されているのに、誰も助けてくれない。

ただ、壊れていく俺を見て、みんなは安心する。


この世界で、俺はもう「人間」じゃない。

ただの遊び道具、笑い者、吐き捨てるガラクタ。


このまま溶けて消えたい。

けど、消える勇気も、助けを求める力も残っていなかった。


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