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19 - だから私は夜を描いた【予告物語】

2025年01月13日

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私は夜、起きられない体質だった。

そんな私でも夜、起きれた時があった。

それは兄と居た時だけ。

兄は優しくてそんな兄が私は大好きだった。

だが、そんなある日のこと。

兄は私の前から姿を消した。

小学5年生のことだった。

その日から私はあの夜の兄と過ごした時間が

忘れられず、あの夜を描いた。

だけど、

何度描いてもあの夜に似るものは描けなかった。

それから私は高校に入学し、

『兄は私がこんな体質だったから私を捨てたんだって』そう思い始めてから

夜の絵は描かなくなった。

多分、

兄という思い出を忘れたかったんだと思う。

少し忘れかけた頃、

友達と放課後カラオケに行った日、

兄を見つけた。

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