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眠狂四郎
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#怪異
×××
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MaruM
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コメント
1件
うわあ、めっちゃ刺さる回だった…😭💔 「他人に怒ってるんじゃなくて、休めない自分に怒ってる」って蓮司の指摘、グサッときた。 「我慢は競争じゃない」も、心にじんわり染みる言葉すぎる… ruruhaさんの作品、いつも人間のモヤモヤを優しく解きほぐしてくれる感じがすごく好きです🌸 次回も楽しみにしてます!
ドアが開く。
相談者は席に座ると、少し言いにくそうに口を開いた。
「性格悪い話なんだけど」
蓮司は椅子に座る。
「前置きがある相談は大体そうでもない」
相談者は苦笑した。
「頑張ってないように見える人を見ると、イライラする時がある」
少し間が空く。
「迷惑をかけられた?」
「いや」
「嫌なこと言われた?」
「それもない」
「じゃあ何に腹が立つ」
相談者は少し考えた。
「何であんなに気楽そうなんだろって」
蓮司は静かに聞いていた。
「笑ってたり」
「うん」
「適当にやってるように見えたり」
「うん」
「それだけで何かモヤモヤする」
少し沈黙が流れる。
蓮司が口を開く。
「お前、そいつに怒ってるわけじゃないな」
相談者は首を傾げた。
「違うのか」
「多分、自分に怒ってる」
相談者は眉をひそめる。
「何で」
「自分は休めないからだ」
静かな時間が流れる。
「……」
「本当は少し手を抜きたい」
「ある」
「休みたい」
「ある」
「でも休めない」
「ある」
蓮司は頷く。
「だから、休んでるように見える人を見ると腹が立つ」
相談者は何も言わなかった。
しばらくして、小さく笑う。
「八つ当たりじゃん」
「本人は何もしてないからな」
「最悪だ」
「気づいたなら半分終わりだ」
少し間が空く。
相談者は机を見つめた。
「でも、本当に頑張ってない人もいるだろ」
「いるかもしれない」
「それでも腹が立つ」
「その人が頑張ってない証拠はあるか」
相談者は黙る。
「……ない」
「見えてないだけかもしれない」
「そうかもしれない」
蓮司は少し笑った。
「人は自分のしんどさは知ってる」
「うん」
「他人のしんどさは想像するしかない」
相談者は頷いた。
「逆もそうか」
「お前が頑張ってることも、誰かには見えてない」
少し静かな時間が流れる。
相談者はぽつりと言った。
「何か、ずっと損してる気がしてた」
「何が」
「真面目にやる方が」
蓮司は少し考える。
「真面目なのは悪くない」
「うん」
「でも、『自分はこんなに我慢してるんだから、みんなも同じだけ我慢するべきだ』になったら苦しくなる」
相談者は息を吐いた。
「そういう考え、少しあった」
「我慢は競争じゃない」
静かな時間が流れる。
相談者は立ち上がった。
「人に腹が立ってると思ってた」
「違ったか」
「休めない自分に腹が立ってた」
蓮司は小さく頷く。
「そこが分かると、少し楽になる」
相談者は笑って部屋を出ていった。
ドアが閉まる。
誰かを見て腹が立つ時、本当に引っかかっているのは、その人ではなく、自分の中の「できないこと」なのかもしれない。