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ruruha
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#一次創作
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コメント
1件
ああ、この話、すごく沁みました……。「何もしてない時ほど疲れてる」って、まさにそれ、って思わず頷いてしまいました。特に「体は止まってる、頭は働いてる。それ休みじゃない」って台詞、胸に刺さりましたね。私も心当たりがありすぎて笑えなかったです。 頑張ってる自覚すら持てずに疲れてる人へ、そっと寄り添ってくれるような回でした。素敵な時間をありがとうございました🌷
放課後。
教室にはまだ日が残っている。
生徒は椅子の背もたれに体重を預けていた。
「疲れるんです」
遥はスマホを伏せる。
「何が」
短く。
「分かんないです」
一拍。
「別に最近何かあった訳じゃないし、めちゃくちゃ忙しい訳でもないし」
視線が落ちる。
「なのに疲れてる」
沈黙。
「休んでも?」
遥が聞く。
「休んでもです」
すぐ返る。
「休日も家帰ってからも」
一拍。
「なんかずっと重い」
教室が静まる。
遥は少し考える。
「何もしてない時」
短く。
「何考えてる」
生徒は止まる。
「……色々、明日のこととか、人間関係とか失敗したこととか」
一拍。
「将来とか」
遥は頷かない。
「休んでないな」
短く。
生徒は顔を上げる。
「え」
遥は言う。
「体は止まってる、頭は働いてる」
一拍。
「それ休みじゃない」
教室が静まる。
生徒は黙る。
遥は続ける。
「お前」
短く。
「何かしてる時より何もしてない時の方が疲れてるだろ」
沈黙。
図星だった。
「……かも」
小さく返る。
遥は机に指を置く。
「疲れってな」
一拍。
「行動だけで増える訳じゃない」
教室が静まる。
「心配も増やす、警戒も増やす、我慢も増やす」
短く。
「考えるだけでも消耗する」
沈黙。
生徒は窓を見る。
遥は続ける。
「しかも」
一拍。
「お前、その疲れに慣れてる」
教室の空気が少し変わる。
「……慣れてる?」
遥は言う。
「ずっと背負ってると」
短く。
「重いかどうか分からなくなる」
沈黙。
「肩凝りみたいなもんだ。ずっと凝ってると」
一拍。
「それが普通になる」
教室が静まる。
生徒は苦笑する。
「じゃあ終わりじゃないですか」
遥は首を振らない。
「終わりじゃない」
短く。
「ただ」
一拍。
「原因探す場所が違う」
沈黙。
「……違う?」
遥は言う。
「最近何があったかじゃない。普段何を背負ってるかだ」
教室が静まる。
生徒は黙ったまま聞いている。
遥は続ける。
「嫌われないようにするとか、空気読むとか、失敗しないようにするとか」
一拍。
「そういうの毎日やってるだろ」
沈黙。
生徒は目を伏せる。
「……やってます」
小さく。
遥は言う。
「だったら疲れる」
短く。
「むしろ自然だ」
教室が静まる。
しばらく誰も話さない。
外では運動部の声が聞こえる。
「何か」
生徒が言う。
「自分、怠けてるのかと思ってました」
遥はすぐ返す。
「疲れてる人間は」
短く。
「大体そう思う」
沈黙。
生徒は少し笑う。
遥は窓の外を見る。
「本当に怠けてるやつは」
一拍。
「自分が怠けてるかなんて考えてない」
教室が静かになる。
生徒は吹き出した。
少しだけ。
肩の力も抜けていた。
何もしていないのに疲れる時。
本当は何もしていないんじゃない。
見えない場所で、ずっと気を張り続けていることがある。
だから疲れは、弱さの証拠じゃなくて、長く頑張り続けた痕跡なのかもしれない。