TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

翌朝。校門をくぐった瞬間から大地は全開だった。


「おーい、みんなぁ! 聞いてくれ! 今日の空、青っ!」


ただの天気報告に、通りすがりのクラスメイトが一斉に吹き出す。


「大地、朝からテンション高すぎ」


隼人が肩で笑うと、大地は両手を広げて回転した。


「昨日がんばったご褒美に、太陽さんがスペシャルブルーをプレゼントしてくれましたー!」


教室に入れば、萌絵が待ち構えていた。


「ねえねえ、昨日病院だったんでしょ? おばあちゃん大丈夫?」


「うん! 点滴パワーで復活目前! 元気玉も作ってきたし!」


「元気玉って何よ」と萌絵が突っ込み、周りの女子もくすくす笑う。


その輪に涼も合流。


「昨日の大地、連絡返さないから心配してた」


「ごめんごめん。隼人がねー、めっちゃ頼れるナイトだったんだぜ!」


大地がドンと隼人の背中を叩く。

教室のあちこちから「へえ〜」「ナイト?」と好奇の視線が飛ぶ。


隼人は軽く咳払いしつつも、顔の奥がじわっと熱くなる。


「……大げさ言うなよ」


「いやほんと。白馬こそなかったけど、車代わりのタクシーで爆走してくれたし!」


クラスメイトが一斉に「王子だ」「イケメン」と盛り上がり、隼人は苦笑。

その横で大地は机に飛び乗る勢いで両腕を広げた。


「よーし、ナイト隼人に感謝を込めて、今日のホームルームは“ありがとう劇場”開演だ!」


先生が入ってくる直前まで、教室は大地の独壇場。

笑い声が響き、昨夜の心配が嘘のように、朝はいつもの明るさで包まれていた。



いじめのはずがプロポーズでした

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

0

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚