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高校三年生・仮名:Aさん
最近、周りから「頑張れ」と言われるのがしんどいです。
別に応援してくれているのは分かります。
嫌味じゃないことも分かります。
でも、勉強も進まないし、将来のことも不安だし、自分なりに頑張ろうとしている時ほど、「頑張れ」 と言われると苦しくなります。
期待に応えられない気がして、逆に動けなくなります。
応援されてるだけなのに、なんでこんな気持ちになるんでしょうか。
遥
「これな。頑張ってない人の悩みじゃないんだよ」
蓮司
「あー。確かに」
日下部
「どういう意味だ」
遥
「本当に何も考えてないやつって“頑張れ”でそんな苦しくならないだろ」
蓮司
「むしろAさんの場合、もう十分考えてる感じするよな」
日下部
「既に努力や不安を抱えている状態か」
遥
「そう。だから“頑張れ”が追加で飛んでくると、いや、分かってるってなる」
蓮司
「“頑張らなきゃ”は、本人が一番知ってるんだよな」
日下部
「なるほど」
遥
「例えばさ、宿題忘れたやつに“宿題やれよ”って言うのと夜中まで宿題やってるやつに“宿題やれよ”って言うのじゃ違うだろ」
蓮司
「後者はちょっとしんどいな」
日下部
「既に実行中だからな」
遥
「そういうこと」
蓮司
「応援の言葉なんだけど、本人の中では “もっとやれ”に聞こえる時がある」
日下部
「期待として受け取っているのか」
遥
「たぶんAさん、応援されると嬉しいより先に失敗した時のこと考えるんじゃないか」
蓮司
「期待に応えられなかったらどうしよう、って?」
遥
「うん」
日下部
「それなら苦しくなる理由は分かる」
蓮司
「だって“頑張れ”の裏に“きっとできるよ”が見えるからな」
遥
「で、できなかったら?」
蓮司
「それが怖いんだろうな」
日下部
「Aさんが苦しいのは応援そのものではなく応援に含まれる期待を意識しているからだ」
遥
「あとさ、これ言うと怒られるかもしれないけど」
蓮司
「嫌な予感するな」
遥
「頑張れって、結構便利な言葉なんだよ」
日下部
「事実だな」
蓮司
「お前ら今日厳しくない?」
遥
「いや、応援してる側は悪くないんだよ。でも、何て言えばいいか分からない時に出やすい言葉でもある」
日下部
「だからAさんも“頑張れと言われたくない自分はおかしい”とは思わなくていい」
蓮司
「応援が重く感じる日って普通にあるからな」
遥
「むしろ、本気で悩んでる時ほどある」
日下部
「重要なのは、頑張れを受け取れないことではない。既に抱えている負荷の方だ」
蓮司
「今必要なのが応援じゃなくて、休憩とか整理とかの可能性もあるしな」
遥
「だから、“頑張れ”で苦しくなる日はサボってる証拠じゃなくて、結構ギリギリな証拠かもしれない」
🗝 三人からのことば
遥
「“頑張れ”で苦しくなるのは、もう十分頑張ろうとしてるからかもしれない」
蓮司
「応援が重く感じる日があってもいい」
日下部
「言葉ではなく、今の負荷の大きさに目を向けろ」
コメント
1件
うわあ、これすごくわかります……。「頑張れ」って善意の言葉なのに、心に重くのしかかる瞬間ってありますよね。特にAさんのように自分なりに頑張ってる最中だと、「もうやってるよ」「それ以上どうしろと?」って思っちゃう。遥たちの分析が的確で、言葉の裏にある期待を読み取ってしまう繊細さに共感しました。「既に実行中なのに追加で言われるとしんどい」っていう比喩、すごくしっくりきました。応援の形って人それぞれでいいんだな、と気づかされるエピソードでした🌷