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生まれた時から、俺の居場所なんてなかった。父の冷たい視線、義母の嘲りの言葉、兄弟姉妹の無関心と支配。
「お前は産まれてくるべきじゃなかった」
そんな言葉が、繰り返し心に刺さった。
身体は傷だらけで、言葉は刃のように鋭く、
俺の心はいつも壊れていた。
でも、その壊れかけの中に、何かしらの“核”を探していた。
誰も触れてはならない、だけど確かにそこにある、
小さな自分の欠片。
痛みはいつもそこにあった。
身体の痛み、心の痛み、そして“自分が存在していること”そのものが痛みだった。
「お前は汚れている。生きているだけで罪だ」
そんな呪いの言葉を浴びながら、俺は自分が悪いと信じ込んだ。
でも、どこかで「違う」と叫びたい自分がいた。
壊れても、消えても、ただ楽になりたいだけなのに、
そんな願いすら“罪”だと思った。
だから俺は、静かに壊れて、壊れたまま生きるしかなかった。
泣くことも、助けを求めることもできず、
ただ、痛みを飲み込んで耐えることだけを覚えた。
この世界に、俺の居場所なんてない。
でも、俺はここにいる。
存在してしまった以上、逃げられない。
俺の中の核は、まるで錆びついた鎖のように、
自由に叫ぶことを許さず、
ただ重くて冷たいだけだった。