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高校二年生・仮名:Kさん
人に何か頼まれると、
断ることができません。
本当は予定があったり、
正直やりたくないことでも、
「いいよ」と言ってしまいます。
断ったら嫌われる気がして、
そのあと関係が変わる気がして怖いです。
でも、
家に帰るとすごく疲れていて、
「なんで引き受けたんだろう」と
後悔します。
人に嫌われないようにするのと、
自分を守るのって
どうしたら両立できるんでしょうか。
遥
「断る=嫌われる、って頭の中で繋がってるな」
蓮司
「これ結構多いよな。
頼まれた瞬間、“断る選択肢”消えるやつ」
日下部
「Kさんは
相手の評価を守るために
自分の時間を差し出している」
Kさん
「……そうかもしれません」
遥
「でもさ」
少し考える。
「断るって
そんなに特別なことじゃない」
Kさん
「そうなんですか」
蓮司
「普通の人、わりと普通に断ってる」
遥
「“今日は無理”とか
“それはできない”とか」
Kさん
「でもそれ言ったら嫌われませんか」
蓮司
「全部は嫌われない」
遥
「むしろ」
少し笑う。
「毎回引き受ける方が心配されることもある」
Kさん
「心配?」
日下部
「断らない人は
無理をしているように見える」
蓮司
「あと」
肩をすくめる。
「頼む側も
“断られる可能性”前提で言ってる」
Kさんは少し驚く。
「そうなんですか」
遥
「だいたいな」
蓮司
「だから断られても
“あ、ダメか”で終わる」
日下部
「断ること自体が関係を壊すわけではない」
Kさん
「でも怖いです」
遥
「それは普通」
蓮司
「今まで断ってこなかった分な」
日下部
「Kさんは
“嫌われない関係”を作ろうとしている」
遥
「でもそれな」
少し真面目な声。
「自分だけずっと我慢する関係になる」
沈黙。
Kさんが小さく言う。
「……そうかもしれません」
蓮司
「断るってさ」
少しゆっくり言う。
「関係壊す行為じゃない」
遥
「境界線引く行為」
日下部
「そして
境界線がある方が関係は長く続く」
Kさんは静かに考える。
「じゃあ
どうやって断ればいいんでしょう」
遥
「短くでいい」
蓮司
「理由も深く説明しなくていい」
日下部
「“今回は無理”
それだけでも成立する」
Kさんは少し笑った。
「それなら
言えるかもしれません」
遥
「最初は一回でいい」
蓮司
「一回言えるとだいぶ変わる」
日下部
「断ることは
相手を拒絶することではない」
Kさんは立ち上がる。
ドアの前で振り返る。
「嫌われないようにするより」
少し考える。
「自分を守ってもいいんですね」
遥
「両方守れたら一番いい」
蓮司
「でも順番あるならまず自分」
日下部
「自分を守れない関係は長く続かない」
Kさんは小さく頷いた。
ドアが閉まる。
静かな部屋。
蓮司が言う。
「断れない人、多いな」
遥
「優しい人ほどな」
日下部は静かに言う。
「ただ、優しさと自己犠牲は同じではない」