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📩 相談
高校二年生・仮名:Yさん
人と一緒にいると、
「ここにいていいのかな」と思うことがあります。
友達と遊んでいても、
「本当は来てほしくなかったんじゃないか」とか
「邪魔してないかな」と考えてしまいます。
特に何か言われたわけではないのに、
ふとした沈黙や表情で
「やっぱり自分いない方がよかったかも」
と思ってしまいます。
だから途中で
「先帰るね」と言って
抜けることもあります。
嫌われているわけじゃないと思うのに、
自分の居場所に
確信が持てません。
遥
「それな、
“居ていい証拠”を
ずっと探してる状態だな」
蓮司
「で、
ちょっとでも沈黙とかあると
“不合格かも”って思うやつ」
日下部
「Yさんの中では
“場にいる許可”が
常に更新制なのかもしれない」
Yさん
「……更新制」
遥
「一定時間ごとに
“まだ大丈夫かな”って確認してる感じ」
Yさん
「そうです」
蓮司
「でもさ」
少し笑う。
「友達って
入場チケット毎回出さないだろ」
Yさん
「……」
日下部
「多くの人は
一度関係ができると
“いる前提”で考える」
遥
「でもYさんは
“いつ消されるか分からない前提”」
Yさんは黙る。
蓮司
「だから
沈黙=不満
って解釈しやすい」
Yさん
「そうかもしれません」
日下部
「ただ」
少し間。
「沈黙の理由は
ほとんどの場合
別のところにある」
遥
「疲れてるとか
考え事とか
普通にぼーっとしてるとか」
蓮司
「人って
そこまで
他人の存在ジャッジしてない」
Yさんは少し驚いた顔をする。
遥
「むしろ」
少し笑う。
「急に帰られる方が
“どうした?”ってなる」
Yさん
「……あ」
蓮司
「“邪魔だったかな”じゃなくて
“なんかあった?”の方」
日下部
「居場所というのは
毎回証明するものではない」
遥
「一緒にいる時間が
もう証明」
Yさんは静かに考える。
「でも
それでも不安になります」
遥
「なるのは普通」
蓮司
「ただ」
少し真面目な声。
「不安を事実にすると
自分から席立つことになる」
日下部
「Yさんは
追い出される前に
自分で退席している」
沈黙。
Yさんが小さく言う。
「……そうかもしれません」
遥
「確認したくなったら
これ思い出せ」
Yさんを見る。
「呼ばれて来てるなら
基本、席ある」
蓮司
「あと」
少し笑う。
「人はそこまで
他人の出席管理してない」
日下部
「“ここにいていいか”ではなく
“今ここにいる”という事実を
そのまま見ていい」
Yさんは小さく頷いた。
ドアの前で振り返る。
「確認しなくてもいいんですね」
遥
「毎回はな」
蓮司
「たまにで十分」
日下部
「そして多くの場合
答えは最初から出ている」
ドアが閉まる。
静かな部屋。
蓮司が言う。
「“ここにいていい?”系の相談
結構多いな」
遥
「居場所って
見えないからな」
日下部は静かに言う。
「だから人は
言葉や空気で
何度も確かめようとする」
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