テラーノベル
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暗い。天井の染みがぼやけて見える。
目を閉じても、開けても、どっちでも痛みは消えない。
……背中が焼ける。
腕は触れただけで軋む。
爪の先はもう自分のものじゃないみたいで、痺れて、ずっと疼いてる。
「俺が悪い」
口にすると少しだけ楽になる気がして、声に出してみる。
でもすぐ、胸の奥で何かがざわざわする。
――悪いなら、消えればいい。
――でも消えるのは怖い。
昼間、あのトイレで刃物を突きつけられたときの感触が、まだ喉の奥に刺さってる。
「死にたくない」って言ってしまった。
笑われて、罵られて、踏みつけられた。
それでも本当に、怖かったんだ。
……じゃあなんで今は「死にたい」って思うんだろう。
どっちが本当の俺なんだ?
どっちも本当で、どっちも嘘みたいだ。
「生きてて、ごめんなさい」
呟いた瞬間、耳の奥で誰かの声が笑った気がした。
学校のやつらの声。家の中の声。
「謝るなら死ねよ」
重なる。離れない。
もし明日も同じことが続いたら?
続くに決まってる。
俺には逃げ場がないから。
布団の中で体を縮める。
焼け跡が布に触れて、じわりと熱が蘇る。
「ごめんなさい」
「俺が悪い」
繰り返すたびに、眠れない。
でも言わないと、もっと壊れそうで。
俺は……何のためにまだ生きてるんだろう。
――死にたくない。
――死にたい。
――どっちも嘘。
――どっちも俺。
目を閉じる。
音がする。
笑い声だ。頭の中で、消えない。
眠れない夜が、また始まった。
7
るしゅ
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