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はるさめ
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HIKARI☆
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「期待しなければ裏切られることもない」——その一文がすごく刺さりました。遥の孤独の形が、熱に浮かされながら静かに語られていく感じがとても繊細で…。でも「無理するな」という日下部の言葉が耳の奥に残って離れない描写、あそこがこの話の光だと思いました。距離を取ろうとするほど、胸に残る誰かの温かさ。続きが気になります。
静かだった。
人の声も、足音も聞こえない。
遥は壁にもたれたまま、ゆっくりと目を閉じる。
熱のせいか、時間の感覚が曖昧になっていた。
ここに座り込んでから何分経ったのか。
それとも、まだ数十秒しか経っていないのか。
分からない。
胸の奥で、小さく息を吐く。
――まただ。
そんな言葉だけが浮かぶ。
特別なことではない。
学校でも。
家でも。
気づけばいつも、一人だった。
誰かに何かを頼ることは、ずっと前にやめた。
助けを求めても、望んだ言葉は返ってこなかった。
だから期待もしない。
期待しなければ、裏切られることもない。
そう思ってきた。
それなのに。
ふと、一人の顔が頭をよぎる。
日下部。
朝から何度も「大丈夫か」と聞いてきた声。
顔色を見ただけで、いつもと違うと気づいた目。
遥はゆっくり首を横へ振る。
駄目だ。
考えるな。
あいつまで巻き込むな。
自分と関われば、ろくなことにならない。
それは嫌というほど知っている。
だから距離を置いた。
避けた。
それが正しいはずだった。
なのに、胸のどこかでは、あの声を思い出してしまう。
「無理するな」
たったそれだけの言葉が、耳の奥に残って離れない。
遥は目を閉じた。
熱のせいか、それとも疲れのせいか、意識が少しずつ遠のいていく。
――大丈夫。
そう、自分に言い聞かせる。
誰かを待っているわけじゃない。
待ってはいけない。
そう思おうとするほど、胸の奥には説明のつかない感情だけが静かに残っていた。