テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
泥まみれの庭で、俺は体を押さえつけられ、口に入れる屈辱的なものを必死で飲み込んでいた。水分もろくに与えられず、空腹と渇きで体が震える。腕も足も痛みで限界に近く、全身が土と水でぐちゃぐちゃだ。
「もっと口に入れろ、遅えんだよ」
颯馬の友人が叫び、俺は泥だらけの草を口に押し込まれる。咀嚼して飲み込もうとした瞬間、耐えきれずに手がぴくりと動き、泥まみれの手がふいに晃司の友人の顔に払いのけてしまった。
「おい、何すんだ!」
友人が怒鳴る。俺はすぐに謝ろうとしたが、声は震えてうまく出ない。
その瞬間、背後から晃司の怒号が響いた。
「何やってんだ、こらああ!」
怒りに燃えた晃司が全力で俺を押し倒す。倒れた衝撃で、全身が痛みで痺れる。颯馬や友人たちも集まり、押さえつけながら笑い声と罵声を浴びせる。
「ふざけんな、俺が一番腹立つんだよ!」
晃司の手が容赦なく俺の肩や背中を叩く。俺は痛みでうめき、声にならない呻きを上げる。
「お前、もう終わりだね」
怜央菜が冷たく笑う。沙耶香も近づき、俺の手足を押さえて動きを封じる。友人たちが輪になって俺を取り囲み、逃げ場はない。
(なんで俺ばっかり……どうして……)
頭の中で何度も問いかけるが、答えはない。耐えようとする体も限界で、自然に小さな反抗の動きが出てしまっただけなのに、全てが更なる虐待の引き金になる。
「お前、俺の言うこと聞かないならもっと痛い目に遭うぞ」
晃司の声は凶器のように突き刺さる。肩を押さえつけ、頬に強烈なビンタ。泥と汗が混ざり、皮膚に激痛が走る。
颯馬の友人が水をぶっかけ、怜央菜が髪をつかんで引き倒す。俺の顔は泥で汚れ、涙も混ざり、見るも無残な状態になる。
「もう……やめ……いや……」
言葉は震え、半分しか出ない。だが誰も聞かず、笑いながら追い打ちをかける。
「おい、まだ口に入れろ。動かねえなら蹴るぞ」
別の友人が叫ぶ。俺は全身をよじり、必死に土や落ちた食べ物を口に押し込む。咀嚼の度に、力が抜けていく。
「これでもまだ俺の言うこと聞かねえのか」
晃司が怒鳴りながら、俺を地面に押し付ける。背中を蹴られ、泥まみれで体を回すと、手足の関節が悲鳴を上げる。
俺は呻き声とともに、弱々しくも小さな抵抗を試みる。
「……いや……もう……やめ……」
だが、それは嘲笑の種でしかなかった。怜央菜が顔を近づけ、「やめてほしいの? それならもっと従わなきゃ」と冷たく言う。沙耶香も続けて、「これでもまだ足りないくらいよね」と笑う。
全員に囲まれ、身体も心も完全に追い込まれる。俺の反抗は、ただ更なる暴力と屈辱を呼び、誰も手加減はしない。体中が痛みで震え、泥と水と涙でぐちゃぐちゃのまま、俺はただ耐えるしかなかった。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!