TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

教室のざわめきに、俺はいつも身を縮める。でも、今日は違う。

誰にも迷惑かけないように、声を押し殺して、目立たないようにしようと決めていた。


昼休み。女子が笑いながら話す輪の近くを通り過ぎる。


「……あ、どうも」


声が小さすぎて聞こえないかもしれない。けど、これが精一杯だった。


「何だよ、無理して話しかけてくんなよ」


背後から男子の声。すぐに周りがざわつく。

あいつらの視線が刺さる。


「空気読めよ、気持ち悪い」


俺はそれでも諦めない。

今日こそ、失敗しないように。


数学の授業中、手を挙げて答えを言う。


「ここはこうだから……」


けど、言葉がクラスの空気からズレているとすぐにわかる。

隣の女子が小声で笑う。


「わかってねーくせに喋んなよ」


胸が締めつけられ、呼吸が苦しくなる。


「俺、なんで……なんでこんなことしかできないんだ」


心の中で繰り返す。


放課後、掃除の時間。

みんなで雑談しながら掃除をしている。

「手伝えよ」誰かが言う。

俺は手を伸ばすが、誰も場所を空けてくれない。

無理やり割り込もうとしても、肘で押し返される。


「邪魔なんだよ、消えろ」


声は冷たく、容赦がない。


それでも、俺は必死に頑張っていた。

自分を壊さず、認められたくて。

だけど、どんなに努力しても、

みんなの目には、俺の存在そのものが嫌悪だった。


「お前は汚い。触れたくない」


そういう目に晒されている。


その言葉は、家庭の暴力よりも何倍も痛かった。

俺の中で、何かが壊れていく。

でも、誰にも言えなかった。


声に出したら、もっと壊れてしまいそうで。

だから黙って耐えるしかなかった。



この作品はいかがでしたか?

34

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚