この相談室に届くのは、大きな悩みというより、名前のつけにくい違和感ばかり。うまくやれているはずなのに落ち着かない日や、理由はないのに少しだけ苦しくなる瞬間。
誰にも言えないほど小さな感覚が、静かにここへ届く。
遥は、すぐに答えを出そうとはしない。
蓮司は、言葉の奥にあるものを拾おうとする。
日下部は、はっきりしない気持ちにそのまま形を与える。
正しい言い方じゃなくていい。
まとまっていなくてもいい。
ここでは、分からないままの気持ちを置いていっていい。
消えない違和感も、言えなかった本音も、
確かにそこにあったものとして扱われる場所だから。






