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クリス○プラー3回も離婚歴ありかぁ💦3回も離婚してたらもう結婚は考えてないかも?🤔 賢太郎さん葉月さんのヘアスタイル見てどう思うかな😍
イケオジで資産家でも3回の離婚歴は流石にパスかな😅 やはり賢太郎さんだよね💕💕 お土産持参で来てくれたの嬉しい🥰ナンパされた話しを聞いたらさすがに平常心じゃいられないんじゃない?(*•̀ᴗ•́*)و 航太郎くんと自然に仲良くしてるのも母としては嬉しい限りだよね🫶
幾らお金ドッサリでも離婚歴3回の男と40代チャラ男は推すめ出来ないわねー.そこはやはり航太郎君一押しの賢太郎さんでしょ!葉月さん
その日の夕方、千尋が葉月の家に来た。
「はい、ピザ買ってきたわ。あと、ジャーマンポテトとサラダもね」
「わぁ、こんなにたくさん、ありがとう! 航太郎も喜ぶわ。航ちゃーん、千尋が来たわよー」
「うん、今行くー」
二階から航太郎が返事をした。
二人はリビングへ移動すると、千尋はダイニングテーブルにピザを並べ、葉月が飲み物を用意する。
ピザの箱を開けながら、千尋が小声で尋ねた。
「で、何があったの?」
「ナンパよ、ナンパ! それも今日一日で二度も!」
「ハッ? 何よそれ!」
「私だって分かんないわよ」
その時、航太郎が階段をトントンと降りてくる音が聞こえたので、二人は話をそこで止めた。
「千尋さん、いらっしゃい」
「航ちゃん、久しぶり! あれ? なんかまた背が伸びたんじゃない?」
「どうかな? 前にうちに来たのは1月だったっけ?」
「そうそう、新年だった。へぇー、半年でこんなに違うんだねー。それに、葉月に似てイケメンだし」
「アハッ、そうかな?」
「髪なんか伸ばしちゃってさ。モテるでしょう?」
「モテないモテない、俺オタクだから。おっ! ピザだ! 美味しそう!」
「たくさんあるから、いっぱい食べてね」
「わぁ、じゃあ、いただきまーす」
お腹を空かせていた航太郎は、美味しそうなピザにかぶりついた。
三人で楽しく会話をしながら、夕食の時間が過ぎていった。
満腹になった航太郎は、満足げに自室へ戻って行った。
航太郎が二階へ上がると、千尋が口を開いた。
「なんか航ちゃん、反抗期抜けたね。すっごく穏やかじゃん」
「そうなの。最近特にね」
「あれじゃない? やっぱり大ファンだった写真家が母親のボーイフレンドになったから、嬉しいんだよ」
「そうかなー?」
「で、そっちの方は、その後どうなった?」
「何もないよ。駐車場を見るとさ、いつも車がないの。だから忙しいんじゃない?」
「そっか。まあ、写真集のためにこっちに来てるんだもんね」
「うん」
「でもさぁ、これって運命だよねー。初めて話したのが事故受付で、その次に合コンで隣の席でしょう? で、最終的にはお隣さん。おまけに、航ちゃんの憧れの人だったなんてさ。もう運命としか思えないよね」
「そうかなぁ? まあ確かに、何度も偶然会うっていうのは、なかなかないけどね」
「で、今日のナンパっていうのはどんな感じだったの?」
そこで葉月はカフェとショッピングモールでの出来事を千尋に話してから、クリスハプラー似の男性からもらった名刺を見せた。
「ちょっと待って」
千尋は名刺を手にすると、すぐに名前と会社名を検索した。
「うわっ、超イケメン!」
「え? 載ってるの?」
「うん。東京で50店舗以上の美容院をチェーン展開しているやり手の人みたいよ。自宅も公開しているけど、すごい大豪邸! 超資産家じゃん!」
「えー? そうなんだ?」
葉月は驚き、千尋の携帯を覗き込む。
画面に映っていたのは、目黒区の高級住宅街にある大豪邸の写真だった。その邸宅には広々としたガレージがあり、車が五台以上停められるほどの広さだ。
「うわー、すごい豪邸。でも、住まいは鎌倉って言ってたよ?」
「これだけの資産家なら、別宅をいくつか持ってても不思議じゃないよ」
「そっか……」
「結婚歴はあるけど、今は独身みたいね。過去に三回離婚してるって」
「三回も? ひゃー、すごい!」
「資産家でイケメンとくれば、そうなるよね。で、葉月どうするの?」
「どうするって、何が?」
「逃すには惜しい物件でしょ?」
「プッ! 物件言うなー」
「でも、この人と結婚すれば、将来安泰じゃない? 私だったら絶対アタックしちゃうなー」
「え? 三回も離婚をしてるんだよ? 無理無理、絶対無理!」
「そうなの? でもさぁ、一気にモテ期がきた葉月にとっては悩ましい選択だよね。片方は年下イケメンで既に成功している写真家、もう片方は超がつく資産家のイケオジ。うーん、これは悩むなぁ……」
「千尋が悩んでどうするの? それにあの年でナンパってのも、どうかなぁ?」
「あ、そういえば、もう一人のナンパ男は? サーファーっぽい人? 若いの?」
「ううん、たぶん40代くらいかな? 結構チャラかったよ」
「そっか……だったら却下だね。となると、こっちの二択か」
「ちょっと、二択なんてないよ。クリス・ハプラーはただの通りすがりの人だもん」
葉月はそう言いながら、コーヒーを淹れようとキッチンへ向かった。
その時、インターフォンが鳴った。
「はーい」
「あ、桐生です」
その柔らかい優しい声に、葉月の胸がドキッと高鳴る。
「あ、今行きます」
葉月が玄関へ向かおうとすると、千尋が駆け寄ってきた。
「写真家が来たの?」
「来たけど、多分そんなんじゃないよ」
「ううん、ついに動き出したのかもよ?」
「だから、考え過ぎだって」
葉月は苦笑いをしながら玄関まで行く。
そしてドアを開けると、そこにはジーンズに白シャツを着た賢太郎が立っていた。
「こんばんは」
「どうしたの?」
「小田原の先まで撮影に行ってたから、これお土産」
「わぁ、ありがとう」
「有名な蒲鉾と、その店限定のシフォンケーキ」
「あ、鈴春の? これすごく美味しいのよ! 嬉しい、ありがとう」
「どういたしまして。あれ? お客さん?」
賢太郎は玄関にあるヒールに気づいて言った。
「そうなの。今、友達が遊びに来てて」
「そうなんだ」
その時、リビングから千尋が出てきて、賢太郎に挨拶をした。
「初めまして、葉月の友人の塚本千尋と申します」
「初めまして、桐生賢太郎です」
「わぁ、テレビで何度か拝見しましたが、本当にイケメンですねー!」
「ハハッ、ありがとうございます」
「せっかくだから、葉月、上がってもらったら?」
「う、うん、そうだね。もしよかったら、どうぞ」
「そうですか? じゃあ、お邪魔します」
賢太郎は、玄関に入りドアを閉めた。
リビングに向かう途中、葉月が賢太郎に聞いた。
「夕食は?」
「食べて来たよ」
「そう? じゃあコーヒーを淹れるわね」
その時、下の気配に気づいた航太郎が、二階からバタバタと降りてきた。
「あ、賢太郎さんだ! いらっしゃい!」
「こんばんは。ちょっとお邪魔するよ」
「わーい。あとでいいから俺の部屋に来てよ! この前撮った写真を見て欲しいんだ」
「わかったよ」
「じゃあ待ってるね!」
航太郎は嬉しそうな笑みを浮かべながら、再び二階へ戻って行った。
千尋は、二人の親し気な様子を眺めながら、穏やかな笑みを浮かべていた。