テラーノベル
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部屋へ戻ると、遥は制服のままベッドへ腰を下ろした。
身体の力が抜け、そのまま前へ倒れ込みそうになる。
息を整えようとしても、胸の奥がひどく重い。
喉は乾いているのに、水を取りに階下へ降りる気力も残っていなかった。
机に手を伸ばし、飲みかけのペットボトルを口へ運ぶ。
ぬるくなった水が喉を通る。
それでも身体の火照りは引かない。
窓の外はもう暗い。
時計を見ると、まだそれほど遅い時間ではなかった。
それなのに、何日も眠っていないような疲労感が全身にまとわりついている。
ベッドへ横になる。
目を閉じても眠れない。
廊下を歩く足音が聞こえるたびに身体が強張り、ドアノブが動く音がしたような気がするたびに目を開けてしまう。
気づけば、浅い眠りと目覚めを何度も繰り返していた。
翌朝。
目を覚ました遥は、身体の異変にすぐ気づいた。
頭が重い。
関節が軋むように痛む。
額へ手を当てると、熱を帯びているのが分かった。
「……熱、あるな」
小さく呟いても、答える者はいない。
学校を休むという考えは浮かばなかった。
休んだところで、説明を求められるだけだ。
遥は洗面所で冷たい水を顔にかけた。
一度では足りず、何度も繰り返す。
火照った肌は少しだけ冷える。
しかし身体の奥にこもった熱は、そのままだった。
鏡の中の自分は青白く、目の下には濃い疲れが残っている。
制服を着直し、深く息を吸う。
「……行くか」
その一言だけ残して、遥は重い足取りで玄関へ向かった。
コメント
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第22話、読み終えました。遥の身体の火照りや倦怠感が、読んでいるこちらまで重くのしかかってくるような描写でしたね。特に「休んだところで説明を求められるだけだ」という一文に、彼女が今置かれている孤独と閉塞感が凝縮されているように感じました。体調を崩しながらも無理に足を動かす姿に胸が締め付けられます。この先、どうなってしまうんだろう……一気に気になりました。
ゆぴ
54
スミレ
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