テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
眠狂四郎
697
ruruha
728
S.H
778
野生の腐女子
6
コメント
1件
いや、これ……読んでて胸がぎゅーってなったわ。遥の「振り向かない」って選択、何度も繰り返してきた結果なんだろうなって伝わってくる。周りの「笑い」がひとつひとつ刺さるし、誰も止めない教室の温度がリアルすぎて辛い。背中に人が立つだけで構えちゃう心象描写、すごく生々しかった。続き、どうなっていくんだろう……遥の行く末が気になる。
五時間目が終わる。教師が教室を出る。ざわつき始める教室。 遥はさっきの授業の教科書を机にしまっていた。後ろから声がする。
男子A
聞こえた。でも振り向かない。振り向いても、ろくなことにならない。
男子B
笑い声。次の瞬間。背中を強く押される。遥は机に手をつく。
男子A
男子B
また笑う。遥は何も言わない。教科書を拾う。 席に戻ろうとした、その時。今度は後ろから椅子を引かれる。座ろうとした体が空を切る。教室に笑い声が広がる。
男子C
男子A
女子A
遥は静かに椅子を戻す。何も言わず座る。
男子B
後ろから頭を軽く叩かれる。
男子A
遥
男子C
返事をしない。また背中を殴られる。
男子B
遥
男子A
制服の背中を掴まれる。ぐっと後ろへ引かれる。笑い声。
女子B
男子C
遥は抵抗しない。抵抗すれば。長くなる。そのことだけは知っていた。
男子A
男子A
遥は立ち上がる。その瞬間。膝裏を軽く蹴られる。体勢が崩れる。机に肩をぶつける。
男子B
男子C
笑い声は止まらない。遥は黙って姿勢を戻す。
男子A
男子B
男子C
また背中を突かれる。一歩。また一歩。前へ押し出される。 教室の誰も止めない。笑って見ている者。目を逸らす者。何も言わない者。 遥は一度も振り向かなかった。振り向けば。また笑われる。また何かされる。それを何度も繰り返してきた。 だから。背中に人の気配を感じるだけで。体は先に構える。 「何をされるか分からない」 それが遥にとって、後ろに人が立つということだった。