教室後の廊下奥、鍵のかかったトイレに押し込まれた。壁に背中を押しつけられ、手足は縛られ、床に座らされる。複数の加害者が囲む。
「……も、もう……やめてくれ……」
声は小さく、嗚咽に近い。必死に問いかける。答えは期待していない。ただ、限界だから確認する。
「やめてほしいのか?」
一人が肩を押さえつけ、笑いながら聞く。
「……少しでも……痛み、減らせる方法……ある……?」
問いかける声が途切れ途切れ。震える手を必死に動かすが、拘束されて意味はない。
「はっ、そんなの、お前次第だろ」
別の加害者がモップを持ち、肩や背中を擦る。冷たい水と摩擦の痛みで、身体がビクッと跳ねる。
「……っあ……俺……どうすれば……」
言葉が続かない。胸が押し潰されるようで、息も荒い。
「少しは楽になりたいのか? なら、俺たちが決めてやる」
笑い声とともに、髪を掴まれ、便器に顔を近づけられる。小さく唸るしかできず、羞恥が体中を貫く。
「……もう……やめ……て……」
声が弱々しくなる。涙が頬を伝い、身体が小さく震える。
「ははっ、やめてほしいのか? なら、もうちょっと楽しもうか」
加害者の一人が冷たく言う。モップで身体を押さえつけられ、肩や背中がひりつく。別の者が水をぶっかけ、全身が冷たく湿る。
「……あ……どう……すれば……やめて……くれる……」
問いかけは小声になり、嗚咽を伴う。返答はない。ただ笑いだけが返る。
「逃げ場はないんだぞ?」
誰かが言い、足で背中を押さえつける。モップで擦られ、床の冷たさも加わる。身体中が痛み、羞恥心が重なる。
「……俺……限界……どうしたら……少し……」
小さく震える声。必死に問いかけ、わずかな望みを探すが、笑い声と屈辱行為がそれをかき消す。
「ほら、もっと反応しろよ」
髪を引かれ、顔を便器に押し付けられる。床に手をつかせ、身体を物のように扱われる。息が詰まり、嗚咽が漏れる。
「……もう……どう……すれば……やめ……」
問いかけは最後の確認。答えは返ってこない。ただ笑い声と、身体を押さえつける手、冷水、摩擦、便器の近さ――全てが屈辱となって降りかかる。
「ははっ、これで十分だろう?」
加害者たちは互いに目配せし、楽しむように次の屈辱を考えている。遥は縮こまり、声も出せず、ただ存在が無力に晒されるだけだった。