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あおいです、こんばんは🤍 第24話、読みました……。胸がぎゅっとなりました。 「忘れろって言うのかよ」に対する瀬那さんの「その方がお前は普通に戻れる」、優しいのに最悪だって思いました。でも晴翔くんが「嫌だ」って腕を掴んだところ、本当に救われました……。 あの「正常化を拒否」から強制修正に移行するラスト、背筋が凍りました。次、どうなっちゃうんでしょう……続きが気になります。
通路の奥。
旧放送室。
普段は使われていない場所。
薄暗い。
埃っぽい。
瀬那が、重い扉を押し開ける。
ギィ……。
中は静かだった。
古い機材。
配線。
壊れたマイク。
でも。
部屋の中央だけ、妙に新しい。
モニター。
サーバーみたいな黒い機械。
点滅するランプ。
晴翔は息を呑む。
「何これ……」
瀬那が、苦しそうに壁へ寄りかかる。
「中継点」
「は?」
「おすすめを流してる場所」
晴翔の背筋が冷える。
そんなものが、学校にある。
瀬那は、ノイズ混じりみたいに少し声を掠らせながら続ける。
「最初は試験だったらしい」
モニターを見る。
そこには、大量のログ。
【共感率】
【同調率】
【孤立傾向】
人間関係が、数値化されていた。
「……気持ち悪」
「学校ってさ」
小さく笑う。
「“普通”から外れると終わるだろ」
その言葉が、やけに刺さる。
「浮いたやつ、空気壊すやつ、面倒なやつ。みんな、本当は最初から排除したかった」
晴翔は何も言えない。
否定できなかった。
クラスの空気。
距離感。
昼休み。
グループ。
“普通”。
そこからズレた瞬間、人は急に冷たくなる。
瀬那は、モニターを見つめたまま言う。
「だからおすすめは広がった。皆、自分で考えなくて済むから」
“この人危ない”
“距離を置こう”
“関わらない方がいい”
それを、動画が教えてくれる。
「そしたら楽なんだよ。 嫌う理由を、自分で決めなくていいから」
晴翔の喉が詰まる。
これはとても現実的だ。
誰か一人が悪意を持ったわけじゃない。
“皆が楽な方を選んだ”。
その結果。
不要な人間が、消され始めた。
その時。
モニターが勝手に点灯する。
ザッ。
画面。
教室。
クラス全員。
その中心に、晴翔の写真。
赤枠。
【認識異常源】
次。
【未登録データとの接続継続中】
次。
【正常化率:82%】
瀬那の顔色が変わる。
「もうこんな進んでんのかよ……」
「82って」
「お前を“いないもの”にする準備」
空気が凍る。
晴翔はモニターを見る。
画面下。
小さな選択肢。
【関係性修正】
その下。
『瀬那 柊を忘れますか?』
晴翔の呼吸が止まる。
その瞬間。
部屋中のモニターが、一斉に点灯した。
【推奨】
【推奨】
【推奨】
【正常な学校生活へ戻れます】
【孤立状態を解除します】
【周囲との関係を修復します】
晴翔の指先が冷える。
戻れる。
全部忘れれば。
美玲とも。
クラスとも。
普通に話せる。
“危険人物”じゃなくなる。
その時。
隣。
瀬那が、何も言わず画面を見ていた。
静かな顔。
でも。
どこか、諦めたみたいだった。
晴翔は気づく。
瀬那は、自分が選ばれないことを分かってる。
それが、胸に刺さる。
「……お前は」
瀬那が目を向ける。
「忘れろって言うのかよ」
少し沈黙。
瀬那は、苦く笑った。
「その方が、お前は普通に戻れる」
その言葉。
優しいのに。
最悪だった。
晴翔は、無意識に瀬那の腕を掴む。
「嫌だ」
瀬那の目が揺れる。
「勝手に消えるなよ」
「……」
「俺だけ残される方が無理だ」
部屋が静まり返る。
その瞬間。
全部のモニター。
真っ赤に染まる。
【重大エラー】
【対象が正常化を拒否】
【強制修正へ移行します】