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ruruha
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#ドラマ
柘榴とAI

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榎本くもり
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コメント
1件
うん、すごく沁みました……「楽しいのに疲れる」って感覚、わかる人にはわかるんですよね。蓮司さんの「好きなことでも疲れるものは疲れる」という言葉に、正直救われました。人といたい気持ちと一人の時間を大事にしたい気持ち、両方持っていていいんだって思える回でした。最後の「好きだからこそ、また会える余白もいる」って台詞、すごく好きです🌷
ドアが開く。
相談者は席に座るなり言った。
「友達は嫌いじゃない。むしろ好きだし、一緒にいるのも楽しい。でも予定が続くと、途中からしんどくなるんだよ」
蓮司は椅子を引いて座った。
「どれくらい続くと」
「何日か。夏休みとか、遊ぶ予定が続いてる時。最初は楽しみにしてるのに、途中から帰りたくなる」
「帰ったら」
「楽になる」
蓮司は軽く頷いた。
「じゃあ人付き合いが嫌なんじゃないな」
「多分違う。でも周り見てると平気そうなんだよ。毎日誰かといても元気そうだし」
「本当にそうかは分からない」
相談者は少し黙った。
「そうかもしれないけど、自分だけ変な気もする」
「何が変なんだ」
「楽しいのに疲れること」
少し間が空く。
蓮司は机に肘をついた。
「それ、矛盾してるようで別に矛盾してない」
「そうなのか」
「好きなことでも疲れるものは疲れる」
相談者は少し笑った。
「その言い方だと身も蓋もないな」
「実際そうだろ」
「まあ」
「人と会うのって情報量が多い。会話もあるし、相手の反応も見るし、その場の空気もある」
「確かに」
「楽しいかどうかと、消耗するかどうかは別問題だ」
相談者は考え込んだ。
「じゃあ疲れるのは普通なのか」
「普通だな」
「でも家で一人になりたいって思うたび、申し訳なくなる」
「誰に」
「友達」
「何で」
「せっかく誘ってくれてるのに」
蓮司は少し考えた。
「じゃあ逆に聞く」
「何」
「友達が『今日は一人で休みたい』って言ったら嫌か」
相談者は首を振る。
「別に」
「怒るか」
「怒らない」
「責めるか」
「責めない」
蓮司は肩をすくめた。
「多分向こうも同じだ」
少し静かになる。
「何か、自分だけ許してない感じするな」
「あるかもな」
相談者は苦笑した。
「一人の時間が欲しいって言うと、冷たい人みたいじゃん」
「そういう考え方自体が極端だ」
「極端?」
「人といたいか、一人でいたいか。その二択になってる」
相談者は黙る。
「実際は違う?」
「違う。人といたい日もあるし、一人でいたい日もある。人間なんてその行ったり来たりだ」
少し間が空く。
「何かさ」
「何だ」
「昔はもっと平気だった気がするんだよ」
蓮司は少し笑った。
「最近、その比較好きだな」
「自分でも思う」
「でも昔は今ほど考えてなかったかもしれないし、生活も違う。体力も違う。昔の自分を基準にすると、大体今の自分が負ける」
相談者は吹き出した。
「それ前も聞いた」
「事実だからな」
少し静かになる。
相談者はしばらく机を見ていた。
「結局、一人の時間って必要なんだな」
「必要な人もいる」
「自分はそっちか」
「多分な」
「何か安心した」
蓮司は立ち上がる相談者を見た。
「人といるのが好きなことと、一人の時間が必要なことは両立する。そこを敵同士みたいに考えなくていい」
相談者はドアの前で振り返る。
「友達が好きだから、ずっと一緒にいたいわけじゃないんだな」
「好きだからこそ、また会える余白もいる」
相談者は小さく頷いた。
ドアが閉まる。
人といるのが好きなことと、一人の時間が必要なことは反対ではない。
どちらかを選ぶ話ではなく、どちらも持っていていいだけなのかもしれない。