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眠狂四郎
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#怪異
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MaruM
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コメント
1件
お疲れ様です、第2話読みました! 「やりたいことがない」って言葉、すごくわかるな〜って思いました😌 蓮司さんの「普通だな」「むしろそっちの方が多い」って返しが優しくて、焦ってる相談者がちょっとほぐれてく感じがよかったです。 「一生分の答え探してる」って指摘、めっちゃ刺さる…!私も心当たりありすぎて泣きそうになりました😂 「少し気になること集める」って考え方、素敵だな。答えが出なくても“途中”でいいんだって思えるエピソードでした✨ 続きも楽しみにしてます!🌸
ドアが開く。
相談者は座るなり言った。
「やりたいことがない……」
蓮司は椅子を引く。
「うん」
「別に今すぐ困ってるわけじゃない。でも周りが進路とか将来とか話してると焦る」
蓮司は座った。
「何に焦る」
「何もないことに」
少し間。
「将来なりたいものは?」
「ない」
「興味ある仕事は」
「分からない」
「やってみたいことは」
相談者は考える。
「なくはないけど、仕事にしたいほどじゃない」
蓮司は頷いた。
「普通だな」
相談者は顔を上げる。
「そうなのか」
「むしろそっちの方が多い」
少し沈黙。
「でも周りは決まってる」
「決まってるように見えるだけかもな」
相談者は苦笑した。
「またそれ」
「本当だからな」
間。
「お前さ」
「何」
「やりたいことって、最初から見つかると思ってる?」
相談者は少し考えた。
「みんなそうじゃないの」
「違う場合も多い」
蓮司は机に肘をつく。
「興味持つ」
「うん」
「やる」
「うん」
「向いてない」
「うん」
「別のことやる」
「うん」
「その繰り返し」
相談者は黙る。
「思ったより地味だな」
「かなり地味」
少し静かになる。
「でも、自分だけ空っぽな感じする」
「何と比べてる」
相談者はすぐ答えた。
「夢あるやつ」
「夢あるやつは目立つからな」
間。
「夢ないやつは目立たない」
相談者は少し笑う。
「確かに」
「だから多く見積もる」
少し沈黙。
「なんかさ」
「何」
「小学生の頃はあったんだよ」
「何が」
「将来なりたいもの」
蓮司は頷く。
「今は?」
「なくなった」
「その頃より現実知ったからな」
相談者は黙る。
「じゃあ悪いこと?」
「別に」
間。
「知らなかった頃の夢と、知った後の迷いなら、後者の方が自然だ」
相談者は少し考え込む。
少し静かになる。
「でも早く決めた方が有利じゃん」
「有利な場合もある」
「ほら」
「でも決まってることと、納得してることは別だ」
相談者は黙る。
「早く決まっても、途中で変わるやつもいる」
間。
「じゃあ何すればいい」
蓮司は少し考えた。
「“やりたいこと”探すのを一回やめる」
相談者は眉を寄せた。
「え」
「代わりに、“少し気になること”集める」
「それだけ?」
「それだけ」
少し沈黙。
「小さいな」
「最初はそんなもんだ」
間。
「お前今、“一生分の答え”探してる」
相談者は苦笑した。
「そうかも」
「高校生でそれ見つかったら逆にすごい」
少し静かになる。
「なんか安心した」
「何より」
相談者は立ち上がる。
ドアの前で振り返った。
「やりたいことなくても、別に異常じゃないか」
「全然」
「途中か」
「途中だな」
ドアが閉まる。
やりたいことがないことより、やりたいことがなきゃいけないと思い込む方が苦しい。
答えが見つからない時期も、進んでいないわけではない。