テラーノベル
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放課後の教室は、わざと残されているみたいに静かだった。 黒板には消し残し。 机は少しだけずれている。 誰かが急いで出ていった痕跡。 その中で、四人だけが残っている。 三好、城戸、橋本。 そして、床に座らされた長瀬。
三好
長瀬
三好
靴の先で、長瀬の肩を軽く蹴る。 軽いはずなのに、長瀬の体は大きく揺れる。
城戸
橋本
三好
笑い。長瀬は顔を上げない。
三好
しゃがみ込む。 無理やり顎を上げる。
三好
長瀬
三好
橋本
城戸
笑い。三好が手を離す。 長瀬の顔が落ちる。
三好
長瀬
三好
橋本
城戸
三好
少しだけ、声が近くなる。
三好
長瀬の指が、わずかに動く。 でも、それだけだ。
三好
その時。 教室のドアが、開いた。 四人とも振り向く。 誰もいない。
三好
橋本
城戸
橋本が立ち上がる。ドアに近づく。
橋本
立ち止まる。
三好
橋本
振り返る。
橋本
沈黙。
三好
橋本
空気が止まる。
城戸
橋本
三好
笑い飛ばす。 でも。 その場の全員が、一瞬だけ数えた。 三人と、一人。 合っている。
三好
橋本
ドアを閉める。 その時。 カチッ、と音がした。 鍵の音。
橋本
ドアノブを回す。開かない。
三好
立ち上がる。 ドアを強く引く。 開かない。
城戸
ノックする。 返事はない。 その代わり。 教室の奥から、声。
??
全員、振り返る。 長瀬は、さっきと同じ場所にいる。 動いていない。
三好
返事はない。 ただ。 黒板に、音もなく文字が増える。
“順番:1”
橋本
三好
チョークは、誰も持っていない。
城戸
橋本が黒板に近づく。 手を伸ばす。 触れた瞬間。 “橋本が、いなくなった”。
三好
そこにいたはずの人間が、消える。 音もなく。跡もなく。
城戸
三好
教室を見渡す。 いない。 橋本が、どこにもいない。 その時。 黒板の文字が変わる。
“順番:2”
城戸
声が震える。
三好
ゆっくり、視線を向ける。 長瀬は、顔を上げていた。 初めて。 その目は、まっすぐこちらを見ている。
三好
長瀬
かすれた声。
三好
長瀬
ゆっくり、立ち上がる。
三好
長瀬
城戸
長瀬
一歩、近づく。
長瀬
三好の喉が鳴る。
長瀬
教室の空気が、重くなる。
長瀬
三好
長瀬
黒板を見る。
“順番:2”
長瀬
城戸
後ずさる。ドアにぶつかる。 逃げられない。
城戸
長瀬
即答。
長瀬
三好
長瀬に掴みかかる。 その瞬間。 三好が、消える。
城戸
言葉が出ない。
目の前で、二人消えた。 黒板。
“順番:3”
城戸
その場に崩れる。
城戸
長瀬は、何も言わない。 ただ、見ている。
城戸
長瀬
城戸
長瀬
小さく。それだけ。
城戸
長瀬
その瞬間。 城戸も、消えた。 静寂。 黒板。
“順番:4”
教室には、長瀬だけが残る。 しばらくして。 長瀬は、ゆっくりと黒板に近づいた。 チョークを取る。 そして、書き足す。
“順番:1”
長瀬
小さく呟く。 ドアの外。 足音がする。 誰かが、近づいてくる。 長瀬は振り返らない。 ただ、待っている。 次の“順番”が、来るのを。
りんご
#ラブコメ
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