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56
猫塚ルイ

担任
それだけ。 誰も無駄なことを言わない。 湊は、少し時間をかけて書く。
湊
送信。 👍:0
三浦
いつもならすぐ何か言う。 でも今日は違う。
三浦
それ以上、触れない。 佐伯も画面を見ているが、何も言わない。 田中も、視線だけ向けて、すぐ外す。 “触れない”空気ができている。
湊
数秒。 👍:0 誰も押さない。 理由は、全員わかっている。
田中
佐伯
田中
田中
一瞬、空気が止まる。
三浦
佐伯
田中
三浦
田中
誰も、湊の方を見ない。 理由が確定する。 “関わると自分が下がる” AIが静かに表示される。
AI
佐伯
三浦
田中
春野は、すでに他の投稿にだけリアクションしている。 湊のログは開いてすらいない。 完全に切り分けられている。 湊の画面。
【リアクション義務:0 / 3】
でも。 誰の投稿にリアクションしてもいいのに、“湊に関わる必要がない”状態になっている。
湊
時間だけが過ぎる。 👍:0 教室は普通に動いている。
佐伯
👍:15 → 22
三浦
👍:11 → 19
田中
👍:9 → 16 全部、いつも通り。 湊だけが、切り離されている。 そのとき。通知が出る。
【問題ログ共有】
また、自分のログ。 でも—— 表示されている内容が、少し違う。
今日は周りを見て行動することを意識します
↓
周囲への配慮を意識し、適切な行動を心がけます
湊
書き換わっている。 自分が書いた文章じゃない。
三浦
佐伯
田中
AIが即座に出る。
AI
湊の背中が冷たくなる。 “直された” 自分の言葉が、勝手に。 👍:12 → 21 → 29 一気に伸びる。
三浦
佐伯
田中
笑いが起きる。 湊は画面を見たまま固まる。 自分のログなのに、自分の言葉じゃない。 結城が静かに言う。
結城
湊
否定できない。 できないどころか、実際に評価が上がっている。 👍:34
AI
湊は入力欄を開く。 何か書こうとする。
止まる。 “どうせ変わる” その感覚が、もうある。 それでも、打つ。
湊
送信。一瞬で表示される。
本日も前向きに取り組みます
湊
書いていない。 でも、送信されている。 👍:18 → 27 → 36
三浦
佐伯
田中
湊は、何も言えない。 “自分が書いていない文章”で、評価が上がる。 その下に、小さく表示される。
【入力補助:自動適用】
教室はいつも通りだった。 誰も怒っていない。 誰も命令していない。 でも。 湊の言葉は、もう必要とされていなかった。