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眠狂四郎
オレンジタイフーン
#一次創作
体育終わり。更衣室。 人が多い。うるさい。狭い。 遥は一番端で着替えている。 できるだけ早く。 できるだけ目立たないように。
A
背中側。振り返る前に、制服が消える。
遥
笑い声。
B
遥
C
制服が上に投げられる。 誰かが受け取る。また投げる。 遊びみたいに。
遥
周りは見てる。でも止めない。
D
A
笑う。
遥
B
制服が床に落ちる。 踏まれる。わざとじゃない顔。 遥はしゃがむ。拾う。袖に靴跡。
C
D
笑い。
遥
息が浅い。
A
B
遥の手が止まる。その反応を見て、また笑う。
C
D
A
遥
頭が真っ白になる。
B
C
D
A
遥
駄目だ。音が近い。全部近い。
B
小さい声。耳元。
C
遥
D
心臓が落ちる。
A
遥
B
笑う。 遥は何も返せない。 返した瞬間、壊れる気がする。
机。教科書がない。
遥
鞄の中。ない。机の中。ない。 後ろで笑い声。
a
遥
b
c
遥
教師が来る。
教師
遥
言葉が出ない。
教師
周りは静か。誰も言わない。
遥
教師
笑いを噛み殺す音。 遥は下を見る。 授業中。 背中に紙が当たる。丸めた消しカス。 また。 また。 遥は動かない。紙切れに小さく文字。
きもい
次。
またキレろよ
次。
生きてて楽しい?
遥
握り潰す。でも次が来る。 放課後。
蓮司
遥
蓮司
遥
日下部
遥
言わない。言えない。 “この程度”を。 証拠もない。 全部小さい。 全部、説明しづらい。 しかも。蓮司と日下部が来る時だけ、止まる。 だから余計に。
遥
小さく。
日下部
遥
蓮司は少しだけ遥を見る。 でも遥は目を逸らす。 もし言ったら。
考えすぎ
そう言われる気がして。 それが、一番怖かった。