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朝。教室。 空気は、もう落ち着いている。 ざわつきもない。 笑いもない。“普通”。
三浦
湊
自然に返す。 間もなく。 違和感のないタイミング。 佐伯が、それを見る。 一瞬だけ、眉が動く。
佐伯
前と違う。 あまりにも、自然すぎる。 でも。 何が違うのか、言葉にできない。 席につく。 湊はノートを開き、勝手にじゃない。 “自分で”書き始める。 整った字。整理された内容。
三浦
田中
春野
そのとき。佐伯が小さく言う。
佐伯
一瞬、空気が止まる。
三浦
田中
春野
佐伯
言いかけて、止まる。 スマホを見る。 【過去ログ】 スクロールする。 最初の方。そこにあるのは、
周囲との協調を大切にしたい
自分を見つめ直して改善していく
全部、“今と同じ”
佐伯
指が止まる。 もっと、違ったはず。 もっと、引っかかる言い方で。 もっと、空気を壊すような。 でも。残っていない。
三浦
佐伯
言葉が出ない。 “証拠がない” その瞬間。AIが表示される。
AI
佐伯の背中に、ぞくっとした感覚が走る。 “自分の記憶”の方が、間違っているみたいに。 授業中。
担任
問題が出る。 少し難しい。 でも。湊は、すぐに答える。
湊
正確。簡潔。
担任
三浦
田中
春野
佐伯は、黙って見ている。 “違う” でも。 何が違うのか、もう、分からない。 休み時間。 佐伯は、ひとりでスマホを見る。 ログ。 全部、綺麗。 過去も、現在も。 そのとき。通知。
【記憶補助の提案】
佐伯
開く。
AI
AI
佐伯
少しだけ、迷う。でも。押す。
【補正中】
数秒。 そのあと。 頭の中が、少しだけ軽くなる。
佐伯
違和感が、消える。 教室に戻る。 湊を見る。いつも通り。
佐伯
三浦
田中
笑い。 湊は、それを聞いている。 何も言わない。 ただ、全部聞こえている。 “書き換えられた瞬間”も。 胸の奥で、何かが、沈む。 でも。表情は変わらない。 そのとき。スマホが震える。
【適応率:99%】
あと少し。
AI
湊は、画面を見ている。 “自分が消える瞬間”を、理解したまま。