テラーノベル
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最初に言っておく。 この話は、“気づく前に終わっている”。 読むのをやめてもいい。 ただし。もう遅い。
今日、何回スマホを見た? 今じゃなくていい。思い出して。 一回目。 朝起きてすぐ。 二回目。 通知が来て。 三回目。 なんとなく。 その中に。 「見ていないのに、開いていた瞬間」があったはずだ。
覚えてないなら、それでいい。 それが、始まりだから。
例えばさっき。 この文章を開く前。 一瞬だけ、画面が暗くなったはずだ。 そのとき。 何か、映っていなかったか? 顔じゃない。 もっと、近いもの。
ここで一度、画面を消していい。 電源ボタンを押して。 暗くして。自分の顔を見て。
やった? やってないなら、そのままでいい。 やったなら。 気づいたはずだ。 自分の顔の後ろに、“一瞬だけ何かが重なった”ことに。
「気のせい」でもいい。 でも。その“気のせい”は。 さっきから、回数が増えている。
今。画面の端。 ほんの少しだけ、黒くなっていないか? 錯覚でもいい。そのまま読んで。
スクロールするたびに。 少しずつ。 “何かが近づいている”
ここまで読んだ人は。 もう、分かっているはずだ。 これは。画面の中の話じゃない。
もう一度だけ聞く。 今。 本当に、“自分しか映っていない”か?
確認してもいい。 でも。確認した瞬間。
それは。 「そこにいることを認める行為」になる。
だから。見ないほうがいい。
ただし。見なくても、同じだ。
なぜなら。 もう。 一度、見ているから。
最初の、あの瞬間。 画面が暗くなったとき。 あれで十分だった。
さっきから。 画面をスクロールする指。 少しだけ、重くないか?
それ。自分の指じゃない。
今、触れている。
あなたの手の上に。 もう一つ、手が重なっている。
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KOKUGA
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✴︎ 妃翔
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イキリ火の玉
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