ノベル完結
ホラー・ミステリー
192
シロイユリ
1話から読む夜の静まり返った学校に集められた七人の少女――
小柳菜乃花、谷本穂乃果、浜野里奈、浜野香里、原口理沙、深沢真綾、細谷瑞希。
気づけば校舎は閉ざされ、外には出られない。
放送で告げられたのは「夜の学校から脱出するためのゲーム」。
ただし条件は一つ――「七人全員が生き残れるとは限らない」という不穏なものだった。
やがて校舎に潜む“影”が彼女たちを襲い始める。
恐怖の中で仲間たちは一人、また一人と犠牲となり、影に姿を変えていく。
最後に残されたのは原口理沙。
彼女は、消えた仲間の「影」と一対一で向き合い、心を試されていく。
「友を忘れて進むか、それとも共に沈むか」
影たちは理沙に究極の選択を迫った。
だすべての試練を超えたとき、虚無の空間が開き、最後の扉が現れる。
すべての試練を超えたとき、虚無の空間が開き、最後の扉が現れる。
そこに待つのは「自分を犠牲にするか、仲間を犠牲にするか」という最終審判。
理沙は迷いながらも、選択そのものを拒み、「仲間と共に生きる」と決意する。
やがて光の扉が開き、彼女は脱出へと至る。
――それが再び仲間たちと日常を取り戻す“幸せ”なのか、
――それとも孤独な現実へと落とされる“代償”なのかは、見る者によって異なる。
だが確かなのは、理沙の心に宿った友情の記憶だけは決して消えないということだった。